タグ： 沼男は誰だ？

飄々としているが根は真面目な性格。1年半前に住んでいたアパートが老朽化に伴い取り壊されることになり、その際大学時代の親友である伏見清隆（ふしみ　きよたか）の家に転がり込んで以降彼の家で居候として暮らしている。住まいを提供してくれている伏見には大変感謝しており、張り込みが無く家にいるときは積極的に家事をして恩に報いようとしている。歴史好きの伏見の話を聞いたり彼の持っている本を読ませてもらったりしているため歴史の大まかな知識があるが、細かい内容はいまいち頭に入っていない。 職業はゴシップ週刊誌のジャーナリスト兼カメラマンで芸能人のスキャンダル写真を撮ってスクープ記事を書いている。やっていることはほぼパパラッチ。地道な張り込みからの隠し撮りを主な手法としており、経験のためか対象を追ったり物陰に隠れたりするのが徐々に上手くなってきた。 人の個人情報を切り売りして収入を得ていることについては「生活維持のため」として開き直った姿勢を見せている。が、内面では結構葛藤しておりいつかバチが当たりそうだとも考えている。 一方で巷で噂になっている出来事を取材して記事を書く時もあり、最近編集長に「血の池事件」を調査するよう命令された。 「沼男は誰だ？」ロスト 伏見と生活している中で彼はすでに「成り代わって」いたのだろう。或いはそれが仕事中のことだったかもしれない。ともあれ彼はスワンプマンになった。母体を殺害すれば自分も伏見も、そして今回出会った人々も皆跡形もなく消滅してしまう。 それを察した彼は母体を殺さない選択をした。人は自分と周囲の記憶の中にこそ生きており、記憶が引き継がれる限り自分の存在は失われない。故に自分がホモ・サピエンスと呼ばれる種であろうがスワンプマンであろうが自分は確かに「生きている」、そう信じて。 結局スワンプマンは静かに世界を乗っ取った。だが彼は現在も伏見と暮らしている。今まで通り、そしてこれからも。

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