タグ： 劇場αの妄言

悲劇を愛するもの。 他人の不幸は蜜の味。 誰かの悲劇は誰かの喜劇。 幼い頃に読んだ人魚姫が衝撃でずっと頭に残っている。自らの幸せのために自らの厳しい道を選びそして泡になった人魚姫。なんと滑稽で美しいのだろうと。 自らの感情で不幸の渦中に陥った彼女の物語り。子供ながらに美しいと感じた。 その日から、悲しみの不幸のどん底に真ん中にいる人間が愛おしくなった。もっともっとと求めるあまり自らで生み出すようになった。　 もともと明るい性格ではないゆえに共有する友人もおらず一人でノートに物語をしたためる日々。 教室で一人ノートに齧り付いて文字を書く俺をクラスメイトは気持ち悪いと笑っていた。 高校生の時に演劇部に所属。主に脚本を担当し、初めて自らが手がけたものが人目に触れる。 自分の書いた脚本を演じる人間がいる、それを見て感情を動かす人間がいる、その事実に興奮してさらに悲劇を紡ぐことに精を出す。 喜劇は書かないのか、悲劇しか書けないのか、陰険で気持ち悪い、いろいろな言葉を投げられたが特に気にしていない。自分が陰険で陰湿で美しくないことを知っているから。 自分の紡ぐ悲劇が一番美しく、気持ちいいと知っているから。 大人になり流れで脚本家になる。もちろん悲劇しか紡がない。 多少の物足りなさがあれど、人生を謳歌していた時にHO1に出会う。 初めて、物語先行ではなくこの人間を不幸にしたいとそう思った。 HO１のための物語。きらきらした自分とは正反対のHO1の苦しい姿をずっとずっと見たかった。 そのための物語。 HO2 被害妄想、自意識過剰etc・・・自分は悲劇を描く才能しか持っておらす、人とは分かり合えず、理解してもらえないどうしようもない人間だと思っている。 自分から脚本をとったら何も残らないと思っている。友達もいない。 一人称：僕 二人称：きみ、あなた、苗字さん 好きなもの：みたらし団子 嫌いなもの：苦いもの、動物 HO1に対して HO1はなんかスッゲー才能あって人間に好かれてて自分とは正反対でうきーーームカつくぜ！！自分のこと腹の底では馬鹿にしてるんだろって思っている。 でもどんな役でも演じきれるHO1がとても好きだ。HO１が不幸に悲劇に見舞われたらどれだか綺麗なんだろうかとずっと妄想している。 以下秘匿 『HO2』あなたは悲劇脚本家だ。 自分以外の誰かの人生を描く。それがあなたの役割である。その中でも悲劇を書くことが得意なあなたは、たった一人で成り立つ悲劇を今回書き上げた。 そして、あなたが役者だとして選んだのは、HO1だ。HO1以外この劇を演じることはできない。あなたはそう思っている。 あなたはHO1のことが大嫌いだ。才能に満ち溢れている人間を見ると反吐が出る。 そして、また同じようにHO1を心の底から愛してもいる。故に、HO1を悲劇の底に落とそうと、この脚本を書いたのだ。 あなたはこの全ての感情を隠し切りたい。誰にも教えず、密かな感情のままでいたいと思っているのだ。 先日、交通事故により、劇団の団員が亡くなるという事件があった。あなたはその団員に対してあまり思い出したいとは思わないだろう。 というよりは、どうやらあなたは劇団員の顔すら思い出すことができないのだ

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