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心優しい登山家の女性。 登山隊に所属し、医療的・精神的にメンバーをケアする癒し担当。 もちろん医師免許は所持している。 登頂することが目的ではなく登頂を目指す人のサポートをするのが喜びとしている。 ほわほわしていて少し天然っぽいところがあるが、確認を怠らないしっかり者。 母親がキリスト教徒で、キリストの教えを幼い頃から教わってきた。杏は熱心に信仰しているわけではないが、主の教えに従うことは良いことと考えている。 優しすぎる性格故に、患者や登山隊の仲間にとっての救いが上手くわからないという悩みがある。 中学生の頃、登山家の父親が帰ってこなかったことをきっかけに医師として登山することを決めた。 好きな食べ物は卵料理。 料理が壊滅的に下手。 趣味は綺麗な石鹸集めとお昼寝。 狂気山脈ネタバレ ✂ーーーーーーーーーーー 杏は登山家ではなく医者であるため、このまま登山を続行したら患者が危ないという状況だったら下山を推奨する。 しかし、登山家には例え体の部位を失っても、命を失っても登頂を望む人がいる。 登山家達にとっての救いとはなんだろうか。自分は彼らにとって邪魔な存在になっているのではないだろうか。 自分にできることとは？ そう葛藤していたある日、谷山 鳴深と出会う。 彼は自分が邪魔ではないかと悩んでいた杏を朗らかに励ましてくれた。 結局、杏の悩みに答えなどないのだ。だから、悩み続ける杏が葛藤に溺れないように手を引いてくれていたのが谷山 鳴深だった。 杏はまっすぐな性格の彼にとても助けられていた。 あの山に消えた彼は今もひどい苦痛の吹雪の中で助けを待っているに違いない。今度こそ、正真正銘の救いを彼に届けなければ。 杏ちゃん。 　きみがこれを読んでいるのならばきっと 　おれがきみをこの山へ導いたのだろう。 　きみが今すぐに登頂を諦めて、引き返してくれればどれだけ良いだろう。 　でも、おれは知っている。　 　きみは、目の前の傷つく人を放り出して山を下りたりしない。 　おれは何度もその在り方に救われていたから。 　だから後悔のないように、きみはきみの想いに自信を持って。 　おれはきみの決断を信じている。

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