タグ： シオコウジ

「パティシエになりたいなぁ」 彼はそう言った高校の卒業式の翌日、単身フランスへと飛んだ。 高校時代は特に何か部活動をやっていたわけではない。少し生物学や歴史が好きだっただけで、少し真面目に勉強していた。顔がよく誰とでも分け隔てなく接する性格、男女共にそれなりに友人もいたし、人気もそれなりにあった。そんな高校時代であったが、あるとき両親が他界し、姉もいたが、特に話さない程度の関係だった。仲は悪くなかったが、それも両親がいなくなってから適当に会話をする程度である。高校を出たらしばらくフリーターになって、適当に資格を取ってから就職するか、と適当に考えていたが、「料理もお菓子作りも好きだし、まぁパティシエとかいいな」、と適当に飛行機のチケットを取ったのであった。 フランスに到着した後、紆余曲折を得て有名パティシエールの元へ転がり込み、流れでお菓子作りを学び、五年くらい経って浮気されたのを気に、他の店舗へ異動。その店舗が日本に進出するのに合わせて帰国。有名パティシエールのあの人とは、帰国前に浮気されたこともあったが、特にもめることなく自然消滅した(と思っている。実際は彼女も日本にいるという噂を聞いたが会ってないので気にしていない)。 日本に帰国後、ルックスと芸術的なスイーツが評価され、別名「スイーツアーティスト」としてテレビや雑誌で取り上げられた。 帰国後三年、なんだかよく分からないが、最近何となく、数年間連絡を取っていない姉、「塩 幸晶」にスイーツを食べさせたいと考えている。

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ