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作家・怪談師名：ひおむし 本名：海瀧 蜉蝣（みたき　ふゆう） ▼作家ベース（2010） 　職業技能：オカルト、芸術（トリビア知識、詩的表現など）、心理学、説得、図書館、ほかの言語（英語など）、母国語、歴史 ▼特徴表 ・1-5　天才…生まれつき頭の回転が速い。INT＋1 ・4-6　寄せ餌（D）…人間以外の怪物に好かれやすい。誘拐されれば殺されずに監禁されるか、もっとひどい目に遭うこともある。 元々は自分の実体験を踏まえたホラー作品で、作家としてデビューしている。 その作品がきっかけでとある怪談蒐集家（モチーフ：中山 市朗）と出逢い、以降色んな怪異を調べたり調査する過程で怪談が集まっていくことに。 当時の担当に「本物でも偽物でも創作でも怖い話を集めて作品集にしましょう！」と言われたが、翌日担当が失踪後奇妙な死を遂げたので、やっぱり良くないことをしてはいけないな、と思った。 語っている怪談や、創作のモチーフにしている怪談は“ホンモノ”にこだわる様にしている。 -----------------昔話--------------------------------------- 赤ん坊の頃は何もないところを見てよく笑う子だった。 ３歳、５歳を経てどんどん怪異を視なくなり、7歳以降はぴたりと何も視えなくなる。 その７歳の誕生日を迎える前の日、夢を見た。 森の中のひらけた場所に、自分は立っている。 遠くからなのか、近くからなのか、誰のものともしれない声が聴こえた。 「鳥居から、いっぽん持ってきてくんな」 何のことかは分からないが、夢の中の自分は歩き始める。 そうすると、その先にいやに綺麗な朱塗りの鳥居が立っていた。 自分がその鳥居を潜ろうとすると、鳥居の向こうから「入るはよし、出るはあし」と言われる。 何のことかは分からないが、何故か鳥居を潜ってはいけない気がした。 しかし、鳥居の前に立っていると、先程森で聴こえた声が「とく、とく」とせっついてくる。 自分はだんだん怖くなり、鳥居を潜らず森の中を走った。 恐怖に追いかけられているかの様に、道なき道を子供の足で走り続け、やがて倒れ込みかけたところで目を覚ます。 その時の自分はびっしょりと汗をかいていた。 なぜかは分からないが、恐怖はもうなくて、ただ、自分の中から大事な何かが溶けて消えた気がする。 それまで、おそろしくも、ひどく美しい世界に生きていたのに、今いる世界は随分と色褪せた様に思えた。 翌日、白無垢を着て７歳の誕生を祝われた日から、何かは感じるものの、もう何も視えなくなってしまった。 以降、再び「視る」ことを望んで怪異について調べる様になった。 余談だが、子供の頃住んでいた町のすぐ傍にある山の中で、鳥居が見つかった。 鳥居の中には、小さな箱に無数の指が入っていたそうだ。 ニュースになったものの、発見者やその箱を触った者どころか、近くに住んでいた町の人間が皆死んでしまい、そして箱もいつの間にかどこかに行ってしまったという。 ※「入るはよし、出るはあし」⇒「入るは止し、出るは悪し」 ※「とく、とく」⇒「疾く、疾く」 -----------------通過シナリオ--------------------------------------- ---------------------------------------------------------

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