タグ： 冬霞

神学科4年の大学生。よくしゃべるタイプではないが、人付き合いは浅く広く。傾聴が得意でお悩み相談係。面倒見はいい方。 最近悪い夢を見てばかりいるのでやや寝不足。気づかれないようにふるまってはいるがうっすら隈ができている。 勉強だけは好きにしていいと母親に言われており援助もしてくれてはいるが、早く家からでていってくれとずっと言われているので、大学を出たら教会の孤児院で働くのもいいかなとか思ってる。 一人で考えて結論を出すタイプ。大事なことほど口に出さない。 スマホカバーの中に、母親が持っていたほにの小さい頃の写真が入ってる。持ちだしたことは秘密。 自宅に、大学の友人からもらってくれないかと言われ引き取った濃紺のベタが1匹いる。名前は あお。 「俺でよければ話聞こうか」 「あんたも気を付けてな」 対ほに「お前を見てると飽きないよ」 　 　振り上げられた手が、頬を打つ。 　ああ、またこの夢か、と。夢の中で夢だと気づく明晰夢。 　真実を知るのはいつもつらい。 　大事にしていた後輩を、気づけば心の拠り所にしていた。 　その縋る最後の砦と己の関係を知った時、自分は彼のことを愛してしまっているのだと気づいてしまった。 　想いを秘めて、衝動と欲に身を任せた一日が始まり、そして終わっていく。 　明日死ぬんだから、もうなんだっていいんだ。

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