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鎌倉および江戸時代に暗躍していた忍者の一族、羽立一族の末裔。 彼女によると、羽立一族が得意とするのは動物を使役することらしい。 自身もその例に漏れず、様々な動物と高い親和性を持っていると自負している。 然しながら、羽立一族は彼女一人を除き、表舞台から消え去っている。 彼女という存在以外、一切の痕跡を世界に残さずに。 だが、彼女はそれを、己に課された試練だと考えている。 いつの日か、羽立一族を探しだす。──それが、自身の使命なのだと。 ……というのが、彼女の脳内で作りあげられた設定である。 自身が忍者の一族の末裔であることも、羽立一族という存在も、全て虚構に過ぎない。 そして、虚構に囚われるようになってしまった原因は、彼女がオーヴァードに覚醒した原因にも繋がる。 彼女が覚醒した原因は、ジャームとの遭遇にある。 その遭遇の際、ジャームが襲っていたのは彼女の両親であった。 目の前で、見たこともない怪物に、自身の両親が惨殺される。 非現実的な光景を前にして、彼女に秘められていたレネゲイドは、暴走を起こした。 彼女が意識を取り戻した頃には、既に力を手に入れていた。 その力を手に入れた理由は、記憶領域の奥底に封じられていて。 代わりに、彼女のレネゲイドは暴走による“妄想衝動”により、彼女の脳内に設定を作りあげた。 ────自身は、鎌倉および江戸時代に暗躍していた忍者の一族、羽立一族の末裔である。 羽立一族は自身一人を残して姿を消してしまっているため、それを探し出すのが自身の使命である────と。 ……世界のどこにも、彼女の両親は存在しないのだが。 虚構に囚われ続けている限り、彼女が真実を知ることは無いだろう。 彼女はいつまでも、いつまでも……虚構を、追い求め続けるのだ。 余談だが、「使命の為ならば如何なる犠牲も問わない」という姿勢を見込まれて、FHに所属していたことがある。 我が強すぎたために最終的には抜けざるを得なくなったが、その時に得た技術は現在でも生かされているらしい。

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