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いぶき わたる クリアシナリオ 【桜の樹の下には○○が埋まっている(KPC)】【君と歩く夏の宵(KPC)】【さよならの向こう側(KPC)】【はい、集合！今から会議を始めます！！】【無開】 #FFCCFF 彼は孤独だった。 親は離婚し愛を受けれず。 親に見てもらうため詰め込んだ知識は学校内でも孤独を与え。 生まれ持った顔で孤独は増し。 暗闇の中歩いていたところにひとつの光が灯った。 親友であり、初めて恋をした相手だった。 眩しかった。初めての光で初めての愛だった。 彼はその人に夢中だった。 だが、彼はその光を自らの手で消してしまった。 彼は後悔した。自分が消えればよかった、と何度も思った。 彼は消えようと思った。光の代わりに。 だが光は彼が消えることを望まなかった。彼が消えるのであれば自らが消えよう。と。 彼は受け入れた。暗闇の中に戻ることを。光を失うことを。 それが光の願いと言うならば。 彼は暗闇の中に戻った。心の中の光を灯しながら。 きっと彼は昔のようには生きられない。 過ちを犯してしまった人間に世間は冷たい。 だが彼は光が楽しみにしてくれた続きを、売れなかったとしても誰も待っていなかったとしても書き続ける。 ただただ光の為だけに暗闇の中をひたすらに歩き続ける。 光＿＿『櫻井 莉紅』の為だけに。 ーー桜の樹の下には○○が埋まっている NPCーー 彼は自分の手で親友を殺した。後悔し、親友を生き返らせる方法を探した。 方法は見つかった。親友は記憶をなくしたがまた彼の事を想ってくれた。 彼はそんな親友に提案をした。 「精神を交換しましょう」 親友は拒んだ。自分の代わりに彼が死ぬのは嫌だ、と。自分の分まで生きてくれ、と。 親友が消えていく中、彼は必死に言葉を紡いだ。 縋るように名前を呼ぶ。 最後に一言、その言葉は勇気のない彼が、涙を流した彼がやっとの思いで出した言葉だった。 「もう、親友以上ですよ」 親友、いや大切な人は彼を抱き締めて幸せそうに消えていった。 残った大切な人の服を抱き締めながら大泣きする。 いなくなった大切な人の温もりを探し求めながら。 彼はなんの躊躇いもなく自首をする事だろう。過ちを犯した自分を裁いてもらう為に。 きっとこれからの彼の人生は下り坂だろう。 だか、何も怖いことは無い。大切な人が見ていてくれる。そう思えば。 ーー君とあるく夏宵 NPCーー 目を覚ますとそこは見覚えのあるが少しだけ違和感のある、大切な人と行ったことのある神社だった。夏祭りの最中のようだった。 自分はいつの間にか浴衣を着ていた。 何事かと当たりを見渡すと待ち望んでいた光景が目の前にあった。 もう二度と出会うことのなかったであろう彼が。誰よりもどんなものよりも大切な自分の親友が。最愛の人が。そこに立っていた。 5年経っているが何もかもが変わっていない大切な人を見てまた後悔をしてしまった。 思い出話なんかをしながら屋台を巡った。 もう見せられないと思っていた話の続編を聞かせられて。 少し嘘も着いてしまったけどたくさんの話をすることが出来た。 指輪を交じわせ、口付けをして。まるで結婚式の真似事のような事をして。 「このままずっと2人でいましょうか。」 なんて言葉を言いかけて、止める。きっと、大切な人はそれを望まないから。 花火が上がる頃。 「愛してますよ」 その一言を残して大切な人に背を向けて歩き出す。 大切な人の分まで生きるために。 「今までもこれからも、ずっと愛しています」 指輪を見つめながら日常に帰っていく。

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