タグ： 蓑虫の 基本

「圧倒的腕力でもって敵を蹂躙する。これが最も賢い戦い方です」ﾒｶﾞﾈｸｲｯ 完全獣化しても何故か眼鏡は外れない、というネタも考えたが完全獣化が微妙に噛み合わないというか使いづらいので断念。 　大きく息を吸い、凄まじい勢いで地面を蹴って突貫する。瞬く間に彼我の距離は0と化し、腕を伸ばすまでもなく届くその位置で、両の拳を握りしめる。 　その瞬間、バチリと。雷鳴が鳴り響き、紫電が全身を駆け巡って包み込む。 「知っていますか？　筋肉は神経の伝達、電気刺激によって収縮などの活動を行います」 　彼の辞書に牽制などという言葉はない。故に初撃から、渾身の力で振り抜く右ストレート。 　武術のぶの字もない、力任せの豪快な一撃で頭を打ち抜いた。 「──すなわち！」 　勢いで流れる身体を、オーヴァードの身体能力で無理矢理に押し止めて。ブチリと筋繊維が千切れる音、強引な挙動に悲鳴をあげる肉体を無視し、連撃に移行する。 　腰を急速回転させての左フック。その衝撃で相手の頭が横を向くその前に、弾丸のごとき蹴りが顎を跳ね上げる。 「こうして雷を纏うことで、私の筋肉は更に躍動するっ！！！」 　そうして上向いた顔面の中心に迫る踵。振り下ろされる右足が、相手を地面に叩き付けた。

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