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◆緑目のオルフェ NPC 藍田 ひかり<http://charasheet.vampire-blood.net/1604542> - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 『壱成。……邪魔だ、集中できない』 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 美大生。油画専攻。 目付きが悪く常に人を睨んでいるかのよう。つり目なせいもある。 そのためか怖い人に見られがちで、どうせそう思われるならとそういう接し方をしている。 美術大学油画専攻。 油彩と言っているがそんなに得意でない。 どちらかというとスケッチやカラフルなイラスト、可愛らしいコミカルな絵柄の方が得意。 容姿からしてそんなものは誰にも見せられないと隠しつつ生きている。 昔から幼馴染のひかりと何かと言い合っていた。 よく出る喧嘩内容は『チビ』など幼稚な喧嘩である。 喧嘩するほど仲がいいとは本当のようで、趣味もやりたいことも似たり寄ったり。 そのため同じ学校、大学へと進んだ。 ……というのはただの格好付け。 物心ついたときから隣にいるのが当たり前だったひかりに違う感情を持ったからだ。 認めたくないこの思いは小さな喧嘩を生み出す原因でもあった。 この思いは収まることなくどんどんと大きくなっていく。 『幼馴染なんだから仲が良い』のは当たり前に言われてきて 『そうだね』『そうだな』って言い合うのも当たり前だった。 本当は思いを伝えて楽になりたかった、ひかりとずっと一緒にいたかった。 でもそれは『幼馴染』の壁を越えてしまう、そして後戻り出来なくなってしまう可能性の方が大きかった。 だからずっとこのまま『幼馴染の二人』でいることにした。 その日は学外での授業。 山へ行きスケッチや画材となる風景探しが主な内容だった。 ここ数日雨が続き、やっと晴れたそんな日だった。 鬱陶しい雨が終わりいい天気のなかいろいろと探し歩く。 水たまりに映る雲が黒いと感じたのはその後だった。 激しい雷雨が襲う。一斉に非難する。 そんな中、１人転ぶ姿。 偶然というものは、なんて偶然を呼ぶのだろうか。 大きな落雷と共に木がなぎ倒れる。 その下にはぬかるみで転んだひかりの姿。 もうそこからは覚えていない。 咄嗟に出た自分らしかなぬ行動。 ドンッと突き飛ばし、ひかりの居た場所に自分が来る。 あぁなにやっているんだろうか。 泥にまみれ、何かを叫ぶひかりが見える。 自然災害なんて一瞬で忘れられてしまう、そんな出来事だ。 でもそれでよかった、ひかりが生きていてくれるなら。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 目を覚ますといつもの自室だ。 一筋の涙が起き上がった貴方の頬を濡らす。 そうアレはすべて夢、だったのかもしれない。でも壱成はいないそれは変わらない現実。 辛い現実を見る前に、手に何かが当たる。 １冊のスケッチブックのようだ。 貴方はそのスケッチブックに見覚えがある。 あの夢でも、壱成がいた頃でも、ずっと持っていた壱成のスケッチブックだ。 パラパラと開けば、あの夢での絵が描かれている。 教会を歩く貴方の絵、ドレスを着ている貴方の絵、花冠を乗せている貴方の絵。 めくっていけば貴方の絵ばかりが描いてある。 最後の頁。 その頁を開くと… あの夢で見た教会の絵だ。でも貴方は気づく、貴方が見た時よりも多くの花が描かれている。勿忘草、それが多く描かれている。 そして教会の入口には壱成が満点の笑みで描かれていることに気づく。そっとその絵を触れば、手紙が貼り付けられていることに気づくだろう。 手紙を、見ますか？ 『手紙』 ひかりへ。 これを読んでいるということは全て分かった後なのだろう。 俺がいないと分かってどう思ってる？さみしいか？ 涙ぐしゃぐしゃで顔崩れてないか？そんなお前見たくねぇよ。 あの大雨の日、俺はお前を庇って死んだ。 死んでしまったけども、俺はそれでいいと思ってる。 お前が生きてるから。 ひかりはそうは思わないだろうけどな。 ずっと近くにいて、ずっと仲の良い幼馴染と言われ続けてきた。 でもな俺は嫌だった。 仲の良い幼馴染、って言われるのが。 俺はひかりが昔から好きだったから。 今更、かもしれないが俺はひかりが好きだ。 文字じゃなくて直接言いたかったけどな。文字でごめん。 もう会えないってことはない。 このスケッチブックお前にやる。これを俺と思ってくれ。 あと指輪、大事にしろよ？ あぁ最後にこれだけ書いておこうか。 ずっと一緒の幼馴染がひかりでよかった。 楽しい日々をありがとう、大好きだ。 壱成より。

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