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さらみ　みふね 漢字で書くと達筆になり、更と船がすごい速度で反復横跳びしているみたいになる。 ２０代のころに記憶障害を患い、何も覚えていない状態でとある施設に保護されたらしい。 自分自身の何一つも覚えておらず、施設では言葉すらわからない、立ち方や歩き方すらわからない状態から勉強し、長い年月をかけて人並みになった。 人並みに近づけるようにと酒とたばこも覚えた。エロ本も読んだ。 その後は裏にデカい山を所持している施設のつながりのある教会に身を置いているため、エロ本は読んだのはあの一度きり。 酒もあまり強くないようで、酒による酩酊感も好みではなかったため、今はほぼ飲んでいない。 しかしたばこはよかったのか、今ではすっかりヤニ中になっている。 たばこに対しての執着心だけは御立派なため、他の何を誰かに欲しがられてもうんと頷いてあげるのにたばこだけは首を横に振る。ちょうだい！といっても一本もやらん…。 月に一度、ほんの一日程度だが歩き方を忘れたかのように立つことも出来なくなり、言葉も回らなくなることがある。 そういう日はだいたい仕事も何もかも休んで一日中横になっている。 ヤニの吸い方もわからなくなるため、そういう日は何もできない。無力である…。 また、こちらは数か月に一度（今のところは三か月に一度）、まるで言葉や情緒を覚えたてだったころに戻ったかのように幼くなることがある。絵面が危険なのでそういう日も教会の奥に引きこもりがち。この日は多分施設の人が面倒見ている。 教会では聖書を読んだりやってくる子供などの相手をしたりしているが、聖書にはびっしりルビが振ってある。 また、人としてやっていけるようにと若いうち（？）から教会の裏にある山でサバイバルもさせられていたため、サバイバル知識もある。 「あめ～ん」 「アーメン」 「アーシネメン」 「いいよぉ」「ぜってーやだ」「やぁだね」 「山は………山…！」 「酒か～…酒なあ、味は好きだけど…なんかあんま…おもんなかった」 「エロ本なあ～…うーん…まあ裸だなあって思ったくらいだな。あんまおもんなかったかもな」 「たばこはよかったぁ。ヤニがないと生きていけないのよもう」 「アプリゲームって、画面ぽちぽちしないとだろぉ、指疲れるからな～あんまやらんかも」 「音楽は聴いてもだいたい全部同じに聴こえるわ（流暢）」 残り３６年人間として生きられる

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