タグ： 密室のパスト HO2 ロスト

――――――――――――――――― □公開CS ▽台詞 「よ、万夜、那由多、よ……あ、あんまり上手く話せな、い、の……」 「ぴぃ！ た、助けて、怖いわ……！」 ▽設定 状況も分からないまま七年間も監禁されている女性。 元々は文学部の大学生で、小説家になることが夢だった。 だが、自作小説が賞を取った直後に誘拐され、これから叶えるはずだった夢は潰えてしまった。 性格は臆病で泣き虫。女性口調で話すが、恐怖のあまり敬語になることも多々ある。 元々は、根暗ではあるものの臆病ではなく、小説の取材と言って廃墟巡りをするような人物だった。 だが、異常な状況と七年の月日が彼女を変えてしまったのだろう。 監禁されてからは、些細な物音にも驚いて泣いている。 また、日付感覚がおかしくなりそうな日々の対処法として、毎日HO1にひとつ物語を聞かせている。 それは即興で考えた自作のものであったり、記憶にある小説の内容をそのまま話したり。一夜で終わる話から何週間もかかる話まで、長さも様々だ。 いくら涙が止まらない日でも、その習慣だけは一度たりとも欠かしたことがない。 ――――――――――――――――― ‪■秘匿CS ▼秘匿設定 本来の”万夜那由多”は監禁された時に死んでいる。 今の彼女は人間ではなく、死肉を被る化け物だ。 昔の記憶のようなものはある。 真面目に勉強をして、家に帰ったら小説を書いて、輝かしい未来を目指して歩んでいた。 そうして努力が結ばれ、遂に新人賞を取った所だった。 だが、頭を殴られた時、彼女はそんな自分を全て失ってしまった。 監禁されてからは絶望しかなかった。 黒い体液を見る度に、自分は恐ろしい化け物ではないかという恐怖が襲う。 些細なきっかけで、HO1に全てが露見するのではないかという不安が襲う。 だから毎日泣くようになってしまった。 物語を話して聞かせるようになったのもそれが理由だ。 自分がまだ万夜那由多であると証明したかったから。 面白いのかは分からない。昔の彼女と同じように出来ているかは分からない。 評価してくれる世間とは隔離され、この空間には優しいHO1しか居ないのだから。 それでも、最期に残った糸に縋るように、彼女は毎日話を続けている。 ▼人間関係 ・HO1 能天気 自分を助けてくれた人物。 泣き虫でどうしようもない自分を受け入れてくれる人物。 つまらないかもしれない話を毎日聞いてくれる人物。 外の世界で、彼女と並んで歩けたら幸せだと思っている。 だが、彼女が真実を知ることを何よりも恐ろしく感じている。 ・治面地天蓋(じめんじ てんがい) きみは100億万ドルHO7の人物。 超有名小説家の彼に感銘を受け、憧れている。 ――――――――――――――――― □その他 ▽備考 ・職業技能について 職業ベース 作家(ルルブP.48) 母国語を芸術(詩的表現)に変更 選択で精神分析を所得 ・趣味技能について 目星・聞き耳・忍び歩き 趣味兼取材であった廃墟巡りにて所得 ・モチーフは千夜一夜物語のシェヘラザード ▼優先事項 ①自分が万夜那由多であると証明すること ②能天気が生きていること ③自分の正体が露見しないこと ――――――――――――――――― ■秘匿HO HO:泣き虫（裏） 本当の貴方は、頭を殴られた時既に死んでいる。 貴方は人間ではなく、死肉を被る悍ましい化け物だ。 血液と内臓、魂を身体から抜き取って入り込んでいる怪物だ。自分から排出される液体の全てがこの暗闇の世界の中でもいっとう黒く見えるのが何よりの証拠だ。 貴方自身に凶悪さや邪悪さは一切無いが、それでも人間の死肉を被る怪物であることには変わりない。 助けてくれた心優しい能天気に恐れられてはいけないと、貴方は人間のフリをしている。 幸い相手には医学の心得がない様で、今はまだなんとか誤魔化せている。 息がうまく吸えないのも、缶詰の味がしないのも、上手く眠れないのも、指が冷たいのも全部全部この密室のストレスのせいにしている。 自分の正体が原因なのではなくて、自分の生来の臆病さのせいにしている。 何も知らない能天気は貴方の頭を撫で、髪を梳く。自分の正体に気が付かれた時、この心地良い時間は終わってしまうだろう。その終わりが来た時にこの真っ暗な密室から逃げ出せないとしたら、後の自分達はどうなってしまうのだろう。 安寧を失って発狂した怪物が無力な人間に牙を剥かないと、どうして無責任に言い切れるだろうか。 自分に医学や精神分析の心得があれば、こんな不安も少しは解消されたのだろうか。 貴方は能天気を傷付けたくないし、自分の正体に気付かれたくもない。

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