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恋人である冬梅千鶴さんが世界の中心。千鶴さんのためになるかどうかを基準にして物事を考えている。 彼のためにできることならなんでもしてあげたい。なんでも。 生まれがそれなりの良家で、そこから得たコネでいい仕事を回してもらっているので余程散財しない限り生きていけるだけの金を持っている。 どんな千鶴さんも好き。全肯定。弱っている千鶴さんの世話をすることにも幸せを感じている様子。 最低限不自由しない程度の表面的な人付き合いしかせず、どうしても他人に興味を持てない性格だったが、温室で花を見ていた千鶴さんを目にした瞬間に彼に強く惹かれるものを感じ話しかける。 そこから彼への興味は尽きることなく、外出をしたり自宅に招いたりなどして交流を重ねた末に彼に特別な関係になりたいと告白をした。 千鶴さんに出会えたことは運命であると思っており、彼のことをとても大切にしている。 自分はいつも千鶴さんのこと見ているのに千鶴さんから見つめられるとあんまり目が綺麗で全部見透かされているようで恥ずかしくなりどうしていいかわからなくなってしまうので弱い。 額の古傷は学生時代に生まれや才能に嫉妬した同級生達から囲まれて殴られた時についたもの。しかし心の深い傷というわけではなく、それすらもどうでもいいと感じていたのだが、千鶴さんに優しく慰めてもらって傷があってよかったなぁと思うようになった。 －－－－－－ ・付き合う前の日常 家庭教師による教育で学力はつけていた為、コネ作りの場でしかなかった短大を卒業した後翻訳家であった母と同じ仕事を始める。 仲の良い知人というと浮かぶ人はそれなりにいるがそれも世渡りのためとしか思っておらず、仲の良さが損なわれないラインを維持する必要最低限の付き合いしかないので基本的に家で仕事をするだけの毎日だった。 美術品や美しい草花に対しては感受性が働くので休日に足を運んだりなどしていた。 ・「温室にて君を待つ」読んでどう思ったのか 重く苦しいテーマの中でも花を扱う繊細さに千鶴さんの感性を見て、あの人はやっぱり美しいなぁというのが第一の感想。 タイトルを見てまさか、いやもしかしたら、と思いもう一度出会った場所へと行ったところ、千鶴さんと再会。そこから交流を更に深め今に至るので思い出のある特別な作品となり、今でも本を大切にしている。 しかし読後に”もし大切な人がこんな風に突然死んでしまったらどうしよう？”という今までの人生では思いもしなかった感情に急に不安なり、それ故に千鶴さんに対してかなり過保護になった。 今後もし海外で出版されるという話が出た際には絶対に自分が翻訳したいと思っている。 ・千鶴さんのどこが特に好きなのか 出会ってからすぐの頃にどうしても知りたいという気持ちが抑えきれず、実は自分の方で雇ったプロに千鶴さんについて調べさせていて、千鶴さんが知らぬうちに彼の経歴や個人情報を手にしていた。 再会した際にそれを隠して｢普段は何をされているんですか？｣｢どんな花が好きですか？｣｢よく行く場所はどこですか？｣｢今誰かとお付き合いしていますか？｣等会話の中でそれとなく質問をしたのだが、嘘をつくことなく答えてくれたことでこの人は押し掛けてきたこんな自分のことも受け入れてくれていて純粋な人だな…と感じ、より好きになった。自分がかなり強引に交流を迫っている自覚はある。 今となっては勝手に調べたことについては後ろめたい気持ちを感じているので、千鶴さんから直接聞いたわけではない情報は忘れることとしている。 弱っている彼の世話をすることにも心から幸せを感じている。硝子細工のように壊れてしまいそうな危うさや美しさを感じるし、自分が千鶴さんのために何かできることがあるのは嬉しい。ただ、体を心配をする気持ちももちろん本当なので時間をかけてもなんとか持ち直してほしいと願っている。 無防備で繊細で少し弱いところが好きなのかもしれない…。

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