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Apotheose　annonciation 能力固定→DEX 職業:芸術家ベースで作成(EDU×10＋DEX×10) 6-5 急所を見抜く すなわち、美しくない者はまだ地に足をつけてすらいないのだ。 その負債を返した時、初めて私たちは本当の意味で生まれることができる。 醜い自分の影となんて、一人でだって踊りたくもない。 もともと、美術をこよなく愛するただの青年だった。 しかし、美しいものを発信したいのに自身の醜い容姿のせいで相手をしてもらえないことが多かった。美しいものは、美しいものが語らない限り誰も相手にしてくれないのか。そう思った彼は、ミケランジェロの「私は、その大理石の中に天使を見いだす、彼を自由にするまで彫り続けた。」という言葉に酷く感化された。たったこの言葉一つで、アポテオーズは丸きり人生観を変えた。いや、アポテオーズにしては真理を見出したという方が正しい。 つまり、自身の美しさを疑う状態というのは生物として間違っているのだ。自身を美しくないと感じるのならば、まだ石の中に眠っているのに掘り起こされていない彫刻と同じこと。それはきっと、まだこの世に生まれていないのと同じこと。 人々が自分を認めてくれなかったのは自身が醜いからではない。そもそも自身が生まれるに値してすらいない存在だったからだ。 生まれながらに背負った醜さというのは生まれるための負債以外の何物でもないのだ。 そう認識してからは、彫刻刀で自分の骨を削り、斧で足を切りつけ、不要な部分はチェーンソーでもぎ取り、美しい皮を張り付け、自身を作り替えていった。それは、アポテオーズにとって特別なことでも何でもなく、ただただ生まれるがための必要な工程に過ぎなかった。これらの工程では、彼の生来の器用さが役に立った。自分の姿を至上に美しいものと認めて初めて、この世への生誕を祝福される。それが彼の人生観であり、世界観であった。 また、彼は同時に無機物を愛している。その中でも植物をこよなく愛した。植物はそこに存在するだけで美しさの象徴足り得る。偽物だらけの、生まれ損ないだらけのこの世界において植物や美しい鉱物、ただ自然に、その存在そのものがその存在の美を疑うことなく静かにある様はずいぶんとアポテオーズの心を癒した。しかし、少なくとも、アポテオーズが自分以外の人間全てをいないものと扱い、全ての街を空虚に感じたとしても、そこに孤独を感じることはまずない。自分は生まれている、この世に生を祝福されている、という事実をよろこび、花と共に踊る。アポテオーズの住まいには沢山の花が飾ってあるし、外壁はアイビー等蔦植物に覆われている。 彼に殺人の概念があるとしたら、それは自分より美しいと認めた人間を殺すときに限られる。彼から見て、彼より少しでも醜いもの、劣っているものはそもそも生まれていないからだ。生まれていないものを殺す術が、一体何処にあるだろうか。 しかし、少なくとも自分より美しいと認めるような人間が現れたら、つまり上位の存在を認識してしまえば自動的に劣等感に苛まれることとなる。また生まれる資格を手に入れるために、自分の骨を削り、足し、例え何を目の前にしても生まれるための努力に最善を尽くすだろう。 どんなに他者からみて残虐な物語だとしても、アポテオーズにとって醜悪が成敗される限りは喜劇、感動劇。 決してそこに悪意など無いのだ。ただ生まれてほしいだけ。この世に生まれてすらいない者を憐憫する心。同情心が最も近いのである。 例え他者から拒否されたとて、生きるための絶対条件を持ち合わせていない者の言葉に耳を貸すことは無い。正確に言えば耳を貸していない、というよりも存在していない者の言葉を聞く必要は、彼にとってはないものである。いうなれば、我々はわざわざ幽霊の忠告を懇切丁寧に聞いてあげるか？という風な話だ。 例えそれが人の死を伴ったとしても、彼の頭の中では素晴らしい名シーンに見合った美しいピアノが鳴り響いている。だって、存在のない肉を切ったところで、変わらず世界も、自分自身も美しいのだと、またそれを幸せに思えるのだから、なんら悲しいことなどひとつたりとも無いのだ。 なんか　大体イメージとしてはピアノ協奏曲第２番（ラフマニノフ）です 〇RP方針について 基本的に人との会話は可能。しかし、ちゃんと聞いていないことが多い。ちゃんと削られていない切り株に話しかけることと彼にとっては大差ないからだ。 しかし、その人と深く知りあったり関係性が1歩進めば、無関心から生まれる価値を持たないことへの憐憫へ変わる。生まれさせてあげようと必死に動く。しかし彼の美的感覚において、削ったりしていたら気付いたら死んでいる、ということはよくあることである。死んだ人間に興味はない。もう生まれ直す権利すらないのだから。そのあたりにすてて、燃やせばまだ良い方だ。そのため、基本的に誰でも殺せる。 自分の死にも興味はない。生まれたなら死ぬことは当たり前。今を生きることを楽しんでいるし、喜びとしている。わざわざ死にたいわけではない。 「アポテオーズ・アノンシアシオン。植物を愛する芸術家です。素晴らしい毎日に感謝しながら、実りある人生を生きております」 「貴方達はまだご自身という殻にすっかり覆われてしまって、生まれることすらできなくて窮屈で可哀想･･･‥、生きている者として、貴方達のこと、ちゃんと生んであげますから。貴方たちと、ちゃんとこの世界で会いたいんです」 「石に埋もれたままでは、自分の外に世界があることにすら気付かないでしょう。気付いていないというこそが、貴方が生まれてもいないという印なのです。さあ、目を覚まして」

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