タグ： せとおじの世界

////Alice//////////////////////////////////////////////////// HO2：Lewis「君はあの日の約束を忘れられない」 君は27歳～の大人だ。 ////Alice秘匿//////////////////////////////////////////////// 君は幼い頃(七歳)に街外れの洋館の庭で遊ぶ子供『Alice』と会ったことがある。 君は持っていた絵本を『Alice』に読み聞かせ「また今度、話をしよう」と約束を交わした。 しかし、その日以降『Alice』の姿を見ることはなかった。 時は流れ、現在。 気づけばあの日から二十年以上の時が経過していた。 君はふと過去を思い返すように、洋館のあった場所へと足を運ぶだろう。 君はあの日の約束を忘れることができないのだから。 【洋館の噂】 君は幼い頃に『Alice』と出会った洋館の噂を知っている。 「洋館には幽霊が住み着いている」や「洋館の奥には悪魔が眠っている」等の陳腐な噂だ。 しかし、実際のところ真実は分からない。 洋館について調べてみても明治時代後期に建設された異人館であるという情報しか出てこない。 【絵本】 君が『Alice』に読み聞かせた絵本は「悪魔と少女」というタイトルの絵本だ。作者は不明だが、この絵本が初めて公開されたのは明治時代後期の日本である。 ＜悪魔と少女＞ 昔々、ある所に、重い病を患った一人の少女が居ました。 少女はいつも外の景色ばかり眺めています。 お父様が少女を心配して部屋に訪れても、少女は外を見たきり。少女は病のせいで一度も外に出たことがなかったのです。 少女は神様に祈りました。 『どうか、私の病を追い払ってください』と。 祈りが通じたのか、少女の前に神様が現れます。 神様は少女に言いました。 『君の願いを一つだけ叶えよう。その代わり、願いが叶った暁には君の魂をいただく』 少女は神様の提案を了承しました。 神様の力により、少女は病から解き放たれます。 しかし、憧れの外の世界を駆けた少女の前に悪魔が現れました。 悪魔は言いました。 『約束通り、お前の魂をいただく』 少女が祈ったのは神様ではなく悪魔だったのです。 少女は不思議な世界で悪魔から逃げ惑い、やがて目を覚まします。 今まで見ていたのは全部悪い夢だったのです。 そんな少女を見て、悪魔は屋根の上から密かに笑いました。 ―――おしまい

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