タグ： アンスリウムの夢幻 ごぜんにじにあいにきて

両親が強盗殺人に殺された後、祖父母に引き取られた兄妹。祖父が病気で亡くなってから祖母が祖父を失った悲しみで急にボケ始める。 兄は祖母の介護費と生活のため、大学を諦めて働くことになった。妹は部活の勧誘も友達の誘いも断って、どんどん手がかかるようになっていく祖母の世話をする毎日。祖母は徐々に現実と妄想の区別がつかなくなり、暴れたり手足が出る始末。 兄妹には夢があった。両親が生きていた頃、習い事で通っていた音楽教室。兄のピアノと妹のバイオリンは幼いながらもコンクールで賞を取るほどだった。2人で世界中を飛び回って演奏できたなら……でもそんな夢もう望めるわけが無い。 家賃の節約のため引っ越した狭いアパートにはピアノを置くスペースもない。バイオリンを弾いたら3部屋隣まで筒抜けだろう。 ある日兄が家に帰ると、そこには泣きながら床にへたりこむ妹と、ベッドの上で息絶えた祖母がいた。祖母の首には絞殺後。 ｢どうしよう、兄ちゃん。私、パパとママを殺したヤツらと一緒になっちゃった。｣ ｢大丈夫、俺が上手くやるから。｣ 葬式は上手くいった。まだ歳若い2人に周りの大人は同情と憐れみの目を向けた。あとはこの秘密を死ぬまで2人で隠していくだけだ。 ・Dear Even Hansen『requiem』 ｢自分達を守るために殺したのは悪いことですか、絶望から逃げちゃいけませんでしたか、死んだことを悲しまなければなりませんか、自分たちはパパとママを殺したあいつと同じですか？｣ 【陽平】 ・20歳/190cm ・一人称｢俺｣、二人称｢紗夜｣｢○○さん｣等 ・深夜の工場勤務とごみ収集とコンビニアルバイトの掛け持ち ・昼間は祖母の介護をしていた。合間で食事と仮眠をとる。 ・妹にはできるだけ普通の高校生活を送ってほしい。が、正直金銭面も介護面でも厳しい。 ・真面目な青年。覇気はない。 ・祖母が死んだ時、救われたと思ってしまった。 ・未来や社会に期待できない。 ・ひっそり紗夜を大学に通わせてやりたいと思っている。 ・超ショートスリーパーにならざるを得なかった。 ・しっかり者にならざるを得なかった。 ・もともとは読書が好きなおっとりした性格。でもここ数年は読む時間が取れていない。→図書館 ・生活のせいで“ならざるを得なかった”がたくさん。“おとな”になるための暗示→精神分析 ・世の中に絶望していけ。 ・｢はい、すみません。｣｢あー、少々お待ちください。｣｢や、俺はいいっす。｣｢おつかれさまっした。｣ ・｢……ただいま。｣｢ばーちゃん、頼むから大人しく食べてくれよ。｣｢……うちじゃ無理だよな。｣｢今月の食費……少なくてごめん。｣｢母さん……父さん……。俺じゃ無理だよ、なんで死んじまったんだよ。｣｢あいつさえいなければ……言っても仕方ないか。｣ ・妹のことは自分が養わなきゃいけなくて、唯一の肉親として大切には思っている。それと同時にどこか妹がいなくなれば自分は自由だとも思ってしまう。 ・ピアノが弾ける。ただ両親が死んでから弾いていないのでブランクがある。 ・コンビニバイトの時よく道聞かれる＆ごみ収集で地域を回る→ナビゲート ・工場勤務は流れてくる部品の仕分けしたり細かい部品くっつけたりする→目星 ・若い時にいろいろ大人に交じって契約とかの話しなきゃいけなかった→信用、説得 ・ごみ収集→投擲 ・キック→絡まれた時、殴ったらバイトに支障出るけど、足なら歩ければなんとかなるので。 ・バイトばっかの過密スケジュールで体力と筋力はそこそこついた。ただし、若いというバフがついてるだけでこのまま同じような生活をしてると数年後にはガタがくる。隈はデフォ装備。 ・精神力が低いのは、妹を養うことで精一杯で自分を気にかける余裕が無いから。気づかないうちにギリギリまできてるけど、しっかりしなきゃという気持ちだけでバフかけてる。 ・寝る時はできるだけ小さく小さくなって寝る。 ・クラッシック音楽が好きだった。けれど今はクラッシックを聞いて落ち着ける余裕がない。 ・なにかに焦って生き急いでる感ある ・好きな食べ物は米と肉。あともやしとキャベツ(安いから)、嫌いなのはアボカド(食感が苦手) ・大学に行けたなら映画の研究をしたかった。特に洋画。 ・小さな頃は家族で週末に映画を見るのが習慣だった。父が洋画好きでローマの休日とか見てた。 ・いわゆる男の料理は作れる。得意なのはチャーハン。紗夜からは評判が良くない。 ・淡々としたツッコミ属性 ・早くから社会で働いていることもあり常識人。 ・諦めが早い。さっさと次の一手を考えるタイプ。 ・猫が好き。工場バイトの休憩時には裏手にいる野良猫に構っている。 ・工場のおっちゃん達には同情されて可愛がってもらっている。ごみ収集のバイト仲間とはあまり上手くいっていない。コンビニはそこそこ。マニュアル通りにやればいいので楽っちゃ楽。 ・コーヒーはミルクと砂糖たっぷりじゃないと飲めない。雪印の紙パックのコーヒーが好き。 ・余裕なかったので今まで告白を受けたことはあれど彼女がいたことは無い。童貞。妹がいるので、女の子相手に特に緊張することもないけど、グイグイ来られると戸惑っちゃう。 ・時系列：陽平12歳、紗夜9歳の時に父と母が強盗殺人犯に殺される→祖父母の家に引き取られる。陽平17歳、紗夜14歳で祖父が病気で亡くなる、祖母の痴呆が一気に進む→陽平18歳、高校はバイトしながらもギリギリで卒業、進学を諦めてバイトを増やす→陽平20歳、紗夜17歳、紗夜がボケた祖母の暴力と介護に耐えきれず絞殺。葬式を無事終える→数ヶ月後(葬式とか手続きとかひと段落した頃)。アンスリウムの日(？) ・陽平と紗夜が強盗殺人犯に殺されなかったのは、父と母が最後まで抵抗したから。人が家に入ってきた段階で警察に通報、巡回中の警察が近かったことで到着が早かった→子供を殺す前に犯人は逃走、その後確保された。父はその場で死亡が確認、母は病院で措置が取られたが助からなかった。母の最後の言葉は｢2人で生きて｣。紗夜は犯人の顔を見ていないが、陽平は見ている。 ・犯人は確保、拘留。無期懲役になっている。 ・できるだけ犯人には生きながらえてほしい。自分がこんなに苦労して生きているのに、死んで楽になるなんて許さない。 ・父と母が文字通り命懸けで守ってくれた命、2人の分まで紗夜と生きなければと思っている。それはそうとて人生に疲れてもいる。 ・両親の貯金と遺族年金で学費等を支払っている。しかし、祖父母も年金暮らしかつ祖父の病院代が思いのほか高く、金銭的な余裕が無い。なので祖母を施設に入れるという選択ができなかった(特養なら払えたが、祖母は人前ではわりとしっかりするタイプだったため要介護2しかつかなかった。週2回ほど昼間に訪問介護を頼むのが金銭的にギリギリだった。)。 ・父も母も一人っ子だった＆両方祖父母が亡くなっているため、親戚がめちゃくちゃ遠くにしかいない。 ・もし願いがひとつ叶うなら｢父と母がいたあの頃に戻してほしい。｣ ・宝くじ売り場を見て、買ったら当たんのかな……って度々考える(買わない)。 ・泣くのが下手 ・全体的に毎日生きていくのに必死で、自分のことを気にかける余裕もない、器用貧乏な兄ちゃんってイメージ。 ・陽平=傭兵 イメソン：ミカヅキ/さユり 【紗夜】 ・170センチ ・一人称｢私｣、二人称｢兄ちゃん｣｢○○さん｣等 ・学校では明るいJK。流行りについていこうと必死。 ・クラスの陽キャ女子グループの5番目くらい。 ・友達の輪から外れるのが怖い。ペア決めグループ決めは内心焦るので嫌い。 ・空回りしがち。 ・休み時間固まってトイレ行くタイプ。 ・親がいないこと、祖母の介護をしていることは友達には言っていない。全力で隠している。 ・勉強を家でする時間が無いのであまり成績が良くない。ちゃんと勉強したら普通にできるタイプ。 ・｢え〜みんなが行くなら私も行こっかな〜！｣｢え、なになに？新しい月9？あー見逃しちゃった、面白そ？｣｢あー……うち汚いからさ〜また今度ね。｣｢あっ勝手に見るのやめてよね〜！今回はたまたま赤点だっただけだから！！｣｢じゃあ私もそれにしよっと。｣｢今日予定あるんだ、ごめんね！また誘って！｣｢進路かぁ……。｣ ・家では大人にならざるを得ない。 ・兄の負担にならないよう、わがままは言えないと思っている。 ・進学は無理だと諦めている。行けるなら専門でもいいので音楽系に行きたい。 ・パパとママがいれば、両親を殺したあいつがいなければ、今頃普通の女の子できてたのかなぁ。 ・未来が見えない。ずっとこの生活から抜け出せないのかという不安。 ・祖母の前では嫌になってしまわないように感情を極力抑えて淡々と接するようにしている。 ・｢はい、おばあちゃん口開けて。｣｢もう今日はご飯食べたでしょ……。｣｢おばあちゃん静かにして、ね？またお隣さんに怒られちゃう。｣｢お兄ちゃん今寝てるから。起こしちゃだめだよ。｣ ・｢おかえり兄ちゃん。｣｢ご飯、冷蔵庫にあるから。ちゃんと食べてね。｣｢兄ちゃん、これ学校の行事でさ……。判子お願い。｣｢私は大丈夫だから。｣｢なんとかやりくりするよ。｣ ・バイオリンが弾ける。もう何年も弾いていない。

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