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誰もが認める天才。今をときめく世界的な俳優。 ミュージカル俳優の出だが、最近は舞台からドラマまで様々な劇に引っ張りだこである。 誰もが彼を"演劇の天才"だと賞賛する。 明るく朗らかな性格。高い背と長い足、そして整った顔立ちは全世界を魅了する。 彼は全てにおいて完璧であった。 なんでも卒無くこなすその姿に、妬み恨まれることもあるが、持ち前の人当たりの良さ（信用）はその人らの意思をも取り込み懐柔させた。 《幼馴染（HO凡人）との確執について》 彼は全てにおいて完璧であった。 ただひとつ、あの憎き幼馴染という存在を除いて。 彼は凡人の幼馴染よりも優れ、秀でている。のにもかかわらず、彼は幼馴染を抜くことができなかった。 ーーー負けている。 幼馴染の隣に立つと、いつもそう。劣等感、焦燥、嫉妬に塗れた感情が黒くドロドロと煮え立ち、今にも吹き出そうになる。 だが、彼は演劇の天才であった。 そのような抱えきれないほどの黒く煮凝った感情を持ってしても、幼馴染とは良好な関係を築き、それを演じた。周りのすべてをだまして。 彼は自分が天才であるという、自他ともの名声と実績を持ってしても、なお、幼馴染のことを許容できなかった。 初めてその感情を自覚したのはいつだったか。 そう、彼にはなくて幼馴染にはない才能。それは脚本という才能だ。 天才と呼ばれる彼にとっては、脚本を書くことなど容易い。ーーーと思っていた。 幼い頃から演劇という才能に恵まれ、いつからか、演じることに執着し、天才であり続けることに妄執している彼には、既に人間らしい自発的感情というのはなかった。 感情というのは、すべて作り出すもの。そう思う彼が、心の篭った文などをかけるはずもなく。 「構成から何まで完璧なんだけど、面白くはないかな。それならこっちの君の幼馴染の方の脚本がーーー」 その瞬間に、足が獲られ、空から落ちるような感覚に陥った。 絶望。 と、呼ぶのかもしれない。 天才であり続けている彼にとっては、有りえない評価だ。 それから幾度となく彼は脚本を書いたが、「上手だが、面白くはない」という評価が主だった。 そんな一方で、幼馴染は脚本家として順調な歩みを進めている。 この差はなんだ？ どうして僕にできないことがある？ そして、僕にできないことが、アイツにはできるーーー？ 彼が幼馴染に向ける感情に垂れた一滴の黒。その黒は感情すべてを覆い尽くし、そして喰った。 これが彼と幼馴染における確執の発端である。 《技能》 キック:ミュージカルで踊るときに足を高く上げるイメージがあるので！長い足が華麗に上がる！ 隠れる:ファンから隠れる。外で会いたくない 聞き耳:耳が良くないとね！ 忍び歩き:舞台などの上では足の運び方も重要なので！ 図書館:台本を読む。わりとすぐにセリフを覚えられる。 目星:天才故に、その違いを見分けることに長ける。 制作（脚本）:秀でることはなかった。 変装:衣装が似合う、という意味で。あとはプライベートでファンから身を隠すため。 HO 天才（秘匿 HO） あなたは天才だ。紛れもなく天才だ。誰もがあなたを『天才』だと賞賛する。誰から見ても、どの点においても、あなたは HO 凡人より優れている。彼は凡人で、あなたは天才だからだ。 しかしあなたは HO 凡人に対して強い劣等感と嫉妬心を抱いている。その理由は分からない。ただあなたはどうしても HO 凡人に自分が劣っている気がしてならないのだ。その感情がいつから芽生えていたか思い出せないが、あなたは常に彼に対する劣等感に苛まれている。 加えてあなたは自身が天才であるということに強く執着している。

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