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｢やぁ、俺とおんなじカタチの生き物と会うのは…何万年ぶりだったろうなぁ？｣ 数万年単位で滅んでしまった世界で、何故か生き続けている 女性。 どうして自分がこうして生き続けている理由すら解らず、【神さま】の眷属から逃げ回りながらも それなりに退屈な人生を送っている。 かつては自分が生き続けている理由を追い求めていた気がするが、変わらない日常に飽きてしまった。 ｢どうやら俺は、【神さま】とやらにめちゃくちゃ愛されちまったか…或いはこっぴどく嫌われちまったか そのどっちかなのかもしれない。あぁ、参ったもんだね。｣ ｢でも、こうやって俺とおんなじカタチで、言葉も通じるお前が現れたんだ。どうだ、俺との話し相手になっておくれよ。｣ そんな気が狂う程の時間の中で、話し相手になってくれそうなHO2である常磐さんに出会えたのでめちゃくちゃテンションが上がっている。 彼が自分がすっかりしなくなった飲食(食…出来る…？)をするのを見る度にテンションが上がるし、自分とは違って何で死ぬのかが予測不可能でソワソワしてしまう。 それでいて、本人は数万年単位で1人、人間として生きてきたので 自分が女性か 男性か関してもあまり意識をしていない。 自分がどうして男性的な振る舞いをしているのかも覚えていない。 ただ何となく、この世界には【愛】というものが存在していて、男性と女性が愛し合い子孫を残すことによって繁栄し続けていた そんな知識から来る記憶は残っているかもしれない。 ｢そういえばこの世界には 男と女ってモンがあったなぁ！？すっかり忘れていたよ。｣ ｢俺？自分がどうしてこんな振舞いなのかは…知らないよ、覚えていない。俺が昔愛した男が それこそこんな振舞いだったのかもしれないし、元々俺はこういう口調で愛を振り撒いてたのかもしれないねぇ？｣ ｢…そう。この世界では男は女を愛し、女は男を愛する…確かそういうモンだったな？…じゃあ俺は お前を愛そうか？コタロー。｣ 全てが滅んだ世界で【愛】の存在を信じ、どこか縋るような心持ちでいる。 その上で彼女はいつも願っている。 ｢今日が最高の日になればいい。｣と。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 【世界について】 ・文明は数万年単位も前に滅んだ。 ・滅んだ理由は知らない。もしくは覚えていない。 ・動物は死滅して存在しない。 ・“神さま”と呼ぶほかない存在と、それの眷属みたいのだけ生きてる。こわいしあぶない。 ・植物はゴーツウッドにある“生命の泉”と呼んでいる場所に唯一存在している。 ・飲めるような水は“生命の泉”以外見たことない。 ・海は現在、水深がめちゃくちゃ浅い。 【あなたについて】 ・エピソード記憶はほぼ喪失。意味記憶/手続き記憶は問題ない。 ・名前も忘れたし、なぜ不老不死になってしまったのかも忘れた。 ・気が狂うほどの年月、１人でアテもなく歩き回った。 ・お腹は空かないし、死なないから必要もない。 ・肉体的なダメージで死亡しても、数秒で再生する。 ・様々な言語を、なんとなく読めるし喋れる。 【地理について】 貴方は現在の地球の地理をほぼ把握している。 特筆すべきような場所はあまり無い。 ほぼ跡形もなく崩壊しているからだ。 ☆ゴーツウッド 最初にいるところ。イギリス南西部に位置する。 唯一、飲み水になるうる泉 “生命の泉”がある。 ☆生命の泉 ゴーツウッド内にある乳白色の泉。 めぇーめぇーと鳴く巨木に囲まれている。 この巨木は意志をもっている木だが、自分のいうことをよく聞く。かわいい。 地球に現存する数少ない植物。 ☆ハイパーボリア大陸 グリーンランド付近にある大陸。ゴーツウッドからは遠い。 廃墟だらけの地球で、氷漬けになっている神秘的で異質な大陸。 かつては化学よりも魔術で文明を発展させていたのだとか。 どこまでも退廃的な景色に飽きたら、よくここに行っていた。 ☆ムー大陸 ゴーツウッドからだと、ハイパーボリア大陸より更に遠い。 ハイパーボリア大陸から数日南下するとある。 その地は、科学文明を極めていた都市がいくつもあったらしい。 しかし現在は、住人から建造物に至るまでほとんど石化している。 荘厳な神殿があり、その奥に巨大なタコの石像がある。不気味。

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