タグ： いぬさわハウス

平行世界のルネ。 ドイツ在住の小説家志望の大学生。口数が極端に少なく、いつも一人で本を読んでいる。 何故なのかは自分でも分からないが声をあまり出してはいけないような気がして、昔から話すことを避けている。 性格は穏やかだが気が弱く臆病。どこか自分に自信がない。 ものを書く才能がないことはないのだが、どうしてもぱっとせず伸び悩んでいる。 大学生になったのを期に家を出て小さなアパートで一人暮らしをしている。両親は実家に健在で仲は良くも悪くもない。 昔からなんとなく海が好きで休日はよく海に行きぼんやりと眺めている。 有栖川さんの手紙を受け取り、内容に関しては全く思い当たるところがなく悪戯だとすぐに捨てようとした。 しかしどこかその名前に引っかかるものを感じ、捨てられずしまっておくことに。 直後にリュファスくんと出会い、彼の死の瞬間、自分が握っているナイフを抑える手の熱さ、酷く悲しい気持ちを抱えてそれを見下ろす自分…等をはっきりと思い出す。 恐ろしい記憶に酷く悩まされるも、ふとそれを題材に一作品書いてみたところ怖くなるくらいに筆が乗り自分とは思えないものが完成してしまう。 自分がどれだけ手を伸ばしても届かないような素晴らしい出来の作品や、書き上げた時の言い知れぬ高揚感に恐ろしくてたまらなくなり、 発表はせずに机の奥にしまい込む。しかしそれ以降何を書いてもそれを超えられず悩むことになる。 優しく接してくれるリュファスくんといるととてもあたたかい気持ちになれる。 同時に拭い去ることのできない記憶がいつも付き纏って、なのにもっとそんなぐちゃぐちゃした感情を知りたいとも思ってしまって…その先に行ったら自分が自分でなくなってしまうような恐怖を感じる。 優しいから一緒にいたい、怖いから一緒にいたくない、彼は自分の執筆の為の鍵なのではないかと感じるから一緒にいなくてはならない気がする。全部の感情が混ざっている。 そんな苦悩の最中に応縁さんからの手紙が届き、もしかしたら助けになってくれるのではないか…と根拠もないがどこか確信めいた気持ちが浮かび返信をしてみようかと考えている…。 ワインやスープが好物。食が細く、あまり重いものは食べられない。書くことに集中し始めると何日も食べないことがある。

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