タグ： 海も枯れるまで

林業を営む家の長女。 婿を取って跡を継ぐことを期待されていたが、看護師になるという夢を叶えるために専門学校へ進学した。 努力の甲斐あり順調に資格を取得し地元の大病院に就職。優れた容姿から広告塔として病院のパンフレットに載るなどの活動も行なっていた。 そんな順風満帆な日々を送る中、あるとき医師の指示ミスを見落としたことで一人の患者を死なせてしまう。 病院側は医師を守るために医療事故をかなえの責任とし、マスコミは美人看護師の狂気などとまるで故意によるものであるかのように面白おかしく騒ぎ立てた。 幸い刑罰はそう重いものではなかったが、子供の頃からちやほやされて育ったかなえにとって周囲からの蔑みや好奇の視線はとても耐えられるものではなく、地元に居られなくなり都内に引っ越した。 一つ下の妹（みつる）とは元々仲が良かったが、家業を押し付けてまで夢を追ったにも関わらず続けることが出来なかった負い目から疎遠になっている。 現在は看護師資格を持っていることを伏せて事務職に就いているが、自分の過去が知られることを恐れ続ける生活に精神を擦り減らしている。 見た目の印象を変えるためにずっと伸ばしていた髪を短くしたりなどもしたがどうしても人の視線への恐怖を拭うことが出来ず、誰の目にも映らないところへ逃げてしまいたいと考えている。 人当たりは良いが、人と深く関わることが怖い。 また、人を殺めてしまったことへの後悔よりも、それによって変わった周囲の態度への恐ろしさの方が大きいことに深い罪悪感を感じている。 〈好き嫌い、趣味など〉 ・目立ちたくないという気持ちから現在は大人しめな服装が多いが、服が好き。地元にいた頃はよく妹と二人で買い物に行って選んであげていた。 ・頭が良く小器用だが料理だけは苦手。レシピ通りにお菓子を作ることは出来るが、「目分量」「家にあるもので臨機応変に」などが苦手で家庭料理が全然出来ない。味音痴。 ・山奥で育ったので幼い頃から海辺の街への憧れがあり、死ぬなら海で、と考えている。 ・子供の頃誘拐を心配した両親に空手教室に入れられた。高校卒業を機に辞めてしまったが、まだ多少は動ける。 海も枯れるまで ごぜんにじにあいにきて AF：紡ぐ縁の編飾り 夜空のような紺色の組紐に、きらきらとした銀色の小さなガラス玉が施されたもの。 ほんの少し海の薫りがする。 これを所持している親しい間柄のふたりは、どんな暗闇でも、死後の世界でもお互いを見つける事が出来るだろう。 あなた達が紡いだ縁の糸は、それだけ強い繋がりたり得るのだから。

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