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▼白波瀬調（しらはせつぎの）『脱獄は乙女の嗜み』HO2 私立舞麗慈和学園高等部に通う高校一年生。15歳。 暗めの瑠璃色の髪、銀色の瞳を持つ日本人。 ▽『脱獄は乙女の嗜み』 ▼舞台情報；私立舞麗慈和学園 日本のどこかに存在する教育機関。 初等部、中等部、高等部、大学とエスカレーター式に進学することが出来る学園である。 どの部も400~500名程の生徒が通っている。男女比率は女性7割、男性3割ぐらいだ。 学校の体制は実力主義の部分が強く、「安定している家庭で勉強ができる生徒」又は「家柄から来る平均以上の才覚の持ち主」が通うような学校である。その為、俗に言う富裕層以外も通っている。部活動なども盛んで、弓道部、吹奏楽部、美術部、野球部やサッカー部、卓球部、アナログゲーム部などの様々な部が存在している。 フィクションなどで良く登場する謎の権力を持つ生徒会によって学校行事等は運営されており、運動会、文化祭はもちろんの事、七夕イベント、クリスマスイベントなどと幅広い行事が行われているらしい。 ▼ステータスの決定 ・STR.CON.POW.DEX は3D6で決定する。 ・APPは1D6+12で決定する。 ・SIZ.INTは2D6で決定する。 ・EDUは2D6+9で決定する。 またEDU+6をPCの年齢の下限値とするルールは本シナリオに限り、適用しない。 ▼特殊な技能 本シナリオには場面を進めやすくする為に特殊な技能が追加される。それは《芸術(お嬢様)》だ。 《芸術(お嬢様)》の効果だが、本シナリオに限り、KPが妥当だと思われる場面で失敗した技能や、PCが習得していない技能の代用判定として使用できる。 使用する際は『お嬢様たるもの、不可能はございませんわ』と胸を張りKPを言いくるめましょう。 この技能値決定方法だが、初期値を19%とし、それに8D10のロールで出た値を追加する。最低でも27、最高で99だ。（８D10+19→[33]+19→52） ▽基本プロフィール ■誕生日：11月20日　■星座：蠍座 ■誕生星：ウヌク・アルハイ；へび座α星（星言葉：細やかな神経と臆病さ） ■誕生石：ヘソナイト・ガーネット（石言葉：自己暗示の力） ■誕生花：ツワブキ（花言葉：謙譲・困難に負けない） ■誕生色：ダブグレイ（色言葉：気まぐれ・おおらか・芸術） ▽特徴表より：採用せず ▽OPP：4 Cカップ。大きすぎず小さすぎず。 ▽通過シナリオ ■脱獄は乙女の嗜み ▽交友関係 ■（脱獄乙女②）塩麹木乃絵（4030118） ■（脱獄乙女②）凍哲宮氷菓子（4024811） ■（） ▽タグ ■椿PC ■椿PC（秘匿） ※以下『HO2』に関するネタバレあり ▽『脱獄は乙女の嗜み』HO2 ▼あなたはお嬢様である 私立舞麗慈和学園(ぶれいじわがくえん)の高等部1年生(15歳)。 特に立派な家柄という出自では無い。あなたは学園では図書委員と吹奏楽部に所属している。 ▼職業P：お嬢様；三守さま作『脱獄は乙女の嗜み』より 職業ポイントの算出方法 ：(EDU+APP)✕10 興味ポイントの算出方法 ：INT✕10 職業技能として取得が可能な技能 《聞き耳》、《図書館》、《機械修理》、《言いくるめ》、《芸術(任意の楽器)》、《心理学》、《歴史》、《博物学》 ▼ハンドアウトに対する補足 取得できる技能はお嬢様の普段の生活や家柄を反映させている。 お嬢様のディテールを創造する上でのヒントにしても良いだろう。 ▼HO2：追加1/2-秘匿情報 あなたはお嬢様である。 あなたは高等部進学後、恋に落ちた。その相手は生徒会長の雲野大良(くものひろよし)だ。 しかし、彼には許嫁がいる。それはHO1である。 けれども、学園内での二人の関係は恋人とは思えない程に冷めていた。校内では「政略結婚でお二人とも乗り気じゃないのかしら......」なんて、噂が流れているぐらいである。 5、6月のあなたが少しこの学園の生活に慣れ始めた頃だろうか、あなたの下駄箱に手紙が入っていた。それは呼び出しの手紙だった。あなたが呼び出された場所に行ってみると、そこには雲野がいた。 「君の事を入学式の際、壇上から見て、一目惚れをしてしまったんだ。僕は許嫁が居るが知っての通り、とても恋人とは言えない関係でね。互いに親が決めた方針に沿わねばならないのもあるが......。だが、僕は君の事を好いてしまった。どうか、僕と付き合ってくれないだろうか!いずれ、許嫁との関係は解消する! 俺を信じてくれ!」 彼は真っ直ぐな眼差しで伝えてきた。彼のその言葉に、胸に熱い恋情と少しの背徳感を覚えながらも、あなたと彼の秘密の交際はスタートした。 ▼HO2：追加2/2-秘匿情報 時は8月初頭。 今日も貴方は部活に勤しんでいる。今は来月行われる文化祭に向けて開会の儀で披露する演目の練習中。練習は始まったばかりで、まだ合わせる段階ではなく個人練習がメインになっている。しかしあなたは全く自分が集中できていないことを自覚していた。どうしてか、理由ははっきりしていた。 昨日は図書委員の担当の日。いつものように彼は自分の元へ返却物を手渡し、自分もいつものように素知らぬふりで受け取る。誰が見てもそのやりとりに一切の親しみも、熱も、感じることはないだろう。しかし自分にとってはこの行為が特別に熱を孕んだものであり、自分たちだけの特別だと知っていた。それだけでよかった。彼は自分に「よろしく。」と一言のこしその場を去って行った。彼の背を気づかれないように見送ると、先ほど受け取った本の表紙を捲る。そこにはいつものように彼からの手紙が入っている、はずだった。しかしそこにはちょこんと空白が鎮座しているだけだった。 間抜けな音が自分の口を伝い楽器が悲鳴をあげる。それは自身の気持ちを代弁しているような哀しげな響きで、辺りを満たした。彼から手紙の返事が送られない日はなかった。それ故にどうしてそういう日が来てしまったのか自身には皆目検討がつかなかった。自分が何か彼の気を害すようなことをしてしまったのだろうか。聞きたい。しかし気軽には聞けない。なぜなら自分たちはあくまで同じ高校の先輩と後輩なのだから。こんな時、自分たちの関係は曖昧で脆く崩れ去ってしまうほど寂しいものなのではないかと不安になる。本当に今日は個人練習でよかったと思う。 それから彼が図書室へ来なくなって3回目となった。彼は生徒会長。色々と忙しいのは分かっている。そうやって自分にいくら理由を提示してやっても不安が払拭されることはない。もうこの思いを宥められるのは彼でなくてはダメなのだ。自室で悲しみに暮れていると、扉がノックされる音と執事が自分宛に手紙が来ていることを知らせてくる。反射的に自分は椅子から転がり落ちるように扉へと駆けていた。案の定、手紙は今自分の心を荒らしている彼からだった。 ーーーーーーーーーーー ごきげんよう。 まず始めに、手紙の返事ができず君には不安な日々を過ごさせていたことをお詫びする。 その償いと言ってはなんだけれど、漸く婚約解消のいい方法を思いついたので、ここに知らせる。しかしそのいい方法というのは君の許力なしでは成功しないものなんだ。僕に力を貸してはくれないだろう。 僕が彼女の許嫁でいられるのは家柄と、僕の大人に見せている振る舞いや顔のおかげだろう。僕の本質が情けないものだと相手の家に伝われば、許嫁の話もご破産になるのは間違いない。いかに計画を記す。 計画はこうだ。 僕たち四人で誘拐される。その誘拐されて囚われた場所で僕が男らしくない態度を見せれば、二人も興醒めしてくれるだろう。誘拐されたという異常な状態であれば、あとで何を言われようと「仕方ない」の一言で片付くだろうしね。安心してほしいのだが、君の家の執事にも話は通してある。必ず安全に脱出できるさ。 そうだ、二人と書いたのだが、実は去年から僕に付き纏ってくる後輩がいるんだ。その子も今回の一件に巻き込んで、幻滅して離れていってもらおうと思っている。 手順なのだが、来月催される文化祭。その打合わせの場に、君と件のもう一人を呼ぶ。新入生の意見も取り入れたい、と言えば違和感もないだろうからね。君はその打合わせでお茶の準備をするであろう許嫁の手伝いをしながら、睡眠薬を塗ったティースプーンと上手く入れ替えてくれないかだろうか。もし難しいようなら茶菓子が、何かに混ぜてもいいだろう。それ用の睡眠薬もこちらで用意しておくから。 年下の君にこんなことを手伝わせてしまって、申し訳なく思おう。しかし僕たちの未来のために、どうか協力してほしい。 愛する君へ、心を込めて　大良より ーーーーーーーーーーー 管楽器のリペア工房（小規模）の一人娘。実家の工房は中古楽器のオーバーホールや音楽教室のレンタル楽器の調整、楽器のカスタマイズなども行っている。 幼い頃から工房の職人に混じって楽器の修理に触れてきた。そのため、多少は楽器の構造や修理・メンテナンス、歴史に明るい。 自身も小学生の頃からバスクラリネットを演奏している。バスクラリネットを選んだ理由は音色に惚れたから。本人に自覚はないが音フェチ（低音域が好き）。 舞麗慈和学園に入学したのは、学園の吹奏楽部に憧れて。入学してみると思いの外やんごとない身分の生徒が多く面を食らった。本人はお嬢様らしい振る舞いなど出来ないと気後れしているが、元来大人しい気質なので傍からは（やや華やかさには欠けるが）深窓のお嬢様に見えている。 楽器のことばかり考えて、部活動に一心不乱に打ち込んで過ごしてきたため、色恋沙汰にはとんと疎かった。 海野先輩に告白を受けた時も頭が真っ白になった。告白を受けて三日間は練習に身が入らなかった。 海野先輩の真っ直ぐな眼差しが、言葉が、熱量が、声が、頭から離れなかった。この胸を締め付ける苦しみが恋なのだと知った。初恋だった。 気がかりなのは彼に許嫁がいることだった。将来を約束した相手がいる人に恋をしてよいのか分からなかった。HO1先輩に不誠実なことが、どうにも後ろめたかった。 それでも恋心を胸に秘めておくことはことは出来なかった。「HO1先輩との関係を解消するまで待ちます」とは言えなかった。彼に気持ちに応えないという選択肢はなかった。 お付き合いを始めてからずっと、悩みに悩んで最終的にたどり着いた結論は「他人を不幸にする覚悟と、自分が不幸になる覚悟をしよう」だった。 だって不貞を働いているのは自分の方なのだ。不誠実と分かっていてもなお、海野先輩の気持ちに応えたくて応えたのは自分なのだ。この身を不実に染めたのは自分自身なのだ。 この関係をHO1先輩がどう断じるかは分からないが、その裁きには甘んじようと決めた。自身が恋を選び享受した幸せの分、不幸になろうと決めた。HO1先輩の望む形で、不幸になろうと決めた。 初恋だからこそ、気持ちを抑えきれなかった。初恋だからこそ、不誠実で綺麗ではない自分が恥ずかしかった。初恋だからこそ、視野は狭く、愛は重くなった。 不誠実で綺麗ではない自分は雲野先輩に相応しくないと思いながらも、それでも彼が求めてくれることに甘えるのを止められなかった。 正直、自分でもこの大きくなりすぎた想いをどうして良いか分からない。 迷いなく断言できるのは不幸になる覚悟を持って彼を愛していることだけ。「一緒に不幸になってくれますか」とは聞けないけれど、彼も同じくらいの覚悟を持って自分に想いを告げてくれたのだと信じている。 ■逢瀬について 雲野先輩とのお付き合いが始まってからも、楽器を吹くことの重要度は変わらなかった。むしろ、恋をする前と後では、自分の音色が大きく変化したため、バスクラリネットを吹くのがより楽しくなった。 早朝や放課後は部活動の練習があるため、逢瀬はそれほど頻繁には行えなかった。その分、よく手紙を送り合った。調は自分の音色が変わったこと、バスクラリネットを吹くのが楽しくなったことを嬉々として報告した。雲野先輩からはそのことを喜んでくれる返事をもらった。 また、学園内ですれ違う際に、優しく目を細めてくれるのが何より嬉しかった。調も、いつも（秘密のお付き合い故に控えめにだが）とびきりの笑顔を返している。調が図書委員の活動で貸出カウンターの当番をしているときには必ず本を借りにも来てくれた。言葉は交わせずとも、視線を交わせるのが幸せだった。 部活動が休みの日にはデートをした。雲野先輩は調を有名な交響楽団のコンサートやオペラの公演に連れて行ってくれた。会場までの道で初めて手を繋いだ時の胸の高鳴りはいつまでも忘れられない。コンサートやオペラを聴いてその感想を語り合うのが定番の流れになった。調はその全てが自分の音色に反映されていくのが嬉しくて楽しくて仕方がなかった。 手を繋ぐ以上のことは恥ずかしさが勝って出来ていないが、興味がないわけではない。が、自分から求めるのははしたないと感じて雲野先輩には伝えられずにいる。 ※以下各シナリオネタバレ有 脱獄は乙女の嗜み［りんさん/しおさん・レンジちゃん］《：》（2021.08.08～） ▽交友関係 ■塩麹木乃絵（4030118） ■凍哲宮氷菓子（4024811）

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