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潮鳴 進 (しおなり すすむ) 柔らかい雰囲気の男性。物静かとまでは言わないが、あまり自己主張をしないタイプ。言わなくていいことは言わない。広く浅い付き合いばかりで、特定の人と深い関わりを持たない。 よく損な役割を受け持つ。断れないのではなく断らない。人が喜ぶ姿が好きなので、つい自分ばかり背負い込むし、困ってる人がいれば首を突っ込んでしまう。「ありがとう」という言葉があればなんだってできる。利用されようが構わない。どうせ自己満足だから。根っからの善人ではなく、人並みにひねくれてる。 他人に対して優しく、都合がいいタイプの人間なため、よく人に好かれる。男にも女にも年下だろうが年上だろうが。好かれることはいい。その方が生きやすい。ただ、「恋情」だけは許容できず、突き返し逃げてしまう節がある。 本当に無理。吐きそう。日本人の大半が昆虫食に理解できないように、外国人が納豆が嫌うように、恋愛が嫌い。理由がどうこうは多分ないはず。過去になにかあったとかではなく、心当たりがない。ただ拭いきれない嫌悪感があることは確か。 神奈川県鎌倉市にある高級寿司屋「庚申」の跡取り息子。夕方から朝方まで営業している、厳粛な雰囲気の料亭。 店も父の味も大好きなため、本人にも継ぎたいという意思がある。料理の専門学校を卒業後、父に弟子入り。現在は修行中。最近シャリの合格を貰い、やっと包丁を握ることを許して貰えた。学校時代は常に1番だった包丁の使い方はやはり父の足元にも及ばない。父が生きている間に父を超えることが目標。 実は父とは経営理念が合わず、時々それが原因で喧嘩をしている。元々の「庚申」はもっと賑やかな店だったが、父が今の方針に変えてしまったのだ。 現在の客は海外からの旅行客やお金持ちで上品な方ばかり。お客が悪いわけではない。ただ小さい頃見た、祖父の時代の 初対面の客同士でも楽しそうに会話し、一晩中騒いで飲み明かしていたあの雰囲気が大好きなだけ。 父はそんな居酒屋みたいな店が嫌で、味だけで勝負したいらしい。 自分が継いだら、味もよくて賑やかで騒がしくて楽しい「庚申」を作りたいと思っている。味がいいほうがいい？楽しい方がいい？片方だけしか選べないなんて嫌だ！だからどっちも目指してやる。自分の夢を実現するために経営の勉強をしている。 好きな食べ物は魚全般。ただ回転寿司チェーン店ではぜっったいに寿司を頼まずにサイドメニューやデザートばかり食べる。寿司は父や自分が選んで捌いた魚が1番美味しい。

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