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鯖威張 狩真 (さばいばる かるま） シナリオ「正気病棟」で使用済み。 シナリオ「奇妙な動物園」で使用済み。 鯖威張家きっての頭脳の持ち主。 幼い頃から頭脳明晰、才色兼備のお嬢様。 顔立ちも良く是非結婚したいと資産家がこぞって見合いに来た。 高校生になる頃には学校の人気者で学校の男子は彼女を高嶺の花とみていた。 だが、そんな彼女を大きく変えてしまう出来事が高校3年の頃に起きてしまう。 彼女が道を歩いていると、数人の男に組み付かれ突然誘拐されてしまう。 その後彼女は数人の男から性的暴力を受けて道端に捨てられる。 彼女はその出来事がトラウマとなり、 以後男性が自分に触れることをひどく嫌うようになる。 そして、その頃から彼女の人格が乖離し始めるようになる。 彼女はその過去を抑圧し、過去の自分を封じ込めるため女性という性を隠すようになる。 社会的に有利な男性になるため、胸をサラシで押さえ、髪をとても短く切り、女性服をすべて捨てた。 そして自分を俺と言い、女性言葉を消した。名前も変えた。変える前の名前は、わからない。 鯖威張家は彼女の行動を事件の事を気遣ってか黙認した。 「彼女」、いや、「彼」は自分の頭脳を活かし、外科医になった。 彼の腕前は素晴らしく、世界から評価された。 その後は数々の手術を任されるようになり天才外科医として世界を飛び回る。 彼が手術するのは事故による重体の患者、事故により臓器を悪くした患者など事故による患者が主である。 だが、この手術には裏があった。 実は、彼が手術する全ての患者の事故の原因は彼自身が起こしたものであった。 自動車の追突事故は彼が患者を車で轢き、 薬物の大量摂取による臓器不全は彼が仕組む。 自ら事故を起こして自らの手で治す。 そして称賛されることに悦を感じていた。 彼が外科医として成功してから彼の人格は完全に乖離していた。 名前や記憶は「二人で」共有だが人格は同じに見え、どこか違う。 表向きの彼は冷静に、物事を的確に処理するエリート。 裏の彼は称賛を得るためなら人の命を道具として扱うことに何の抵抗もない。 裏の彼も冷静である。冷静に、人を道具として扱う。ただ、その表情は笑顔である。貼りついた、偽りの。 表の彼と裏の彼はお互いを称賛し合い、共存している。 表の彼に不都合なことがあったら裏の彼が不都合な事象を「処分」する。 裏の彼に不都合なことがあったら表の彼が不都合な事象を「偽造」する。 彼は非常に狡猾に、冷静に、凶暴に、人の命を弄ぶ。 彼はすでに正気ではない。 そのことに気付いているのは彼自身の精神分析と、鯖威張　遊人だけである。 鯖威張　遊人は彼の心理を見抜いている。 鯖威張　遊人は彼の事をこう言う。 「彼は犬のように従順に、愛くるしく飼い主に服従しているように見せる。 だが、飼い主が寝静まると、飼い主に近づき頸動脈を虎のように噛み千切る。 そういう奴だ。あいつは冷静な狂人だ。私が言うんだ。説得力があるだろ？」 祖父が鯖威張　遊人。父が　鯖威張　旅歩。母が鯖威張　彩雨。いとこが鯖威張　美里足。兄が鯖威張　音桐。弟が鯖威張　雅栖斗。妹が鯖威張　絹菜子。 雅栖斗は狩真が兄であるとは知らない。狩真は鯖威張家とは縁を切っている。狩真の主張のため実際は縁は切れていない。遊人も意図的に家族から遠ざけていることもあり、 旅歩も遊人が遠ざけていることを察している。そのため深く詮索はしていない。 昔は家族で集まり食事もしていたが、それは医師になる前の話だ。 狩真は現在病院にいる。遊人が危険だと感じ、精神病棟に半ば強制的に封じ込めたからだ。 狩真は今も、冷静に、笑みを浮かべながら、称賛の拍手に支配された思考の中、命という駒を動かしている。

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