タグ： かしわもち

【モノローグ】 幼馴染が、いた。 小さい時から、何かと世話を焼いていた、弟分みたいなやつだった。 なんだか知らないけど自信過剰なくせに、失敗したらすぐに挫ける。情けない奴だ。 それでも、アイツが私に見せる笑顔だけには不思議な魔力があるようで、 私はそれを何度も見たくて、情けない奴にかまってしまうのだ。 アイツの両親が、不慮の事故で帰らぬ人となった時。 幼いながらも、これからは私が支えていかないといけない、そう確信した。 笑う方法を忘れてしまったかのような、ただの殻と化したアイツに、なんでもいいから笑ってほしかった。 いくら言葉をかけても反応すらしなかったけど、自分が一番好きだった落語のテープを渡した次の日に、 少し笑顔を見れたのは今でも嬉しさをもたらしてくれる。 それなのに。 いきなりアイツまでも帰らぬ人になった。そう、文字通り、帰ってこない。 アイツがコンビニで買い物をしてた時までは覚えている。何せ、電話でずっと話していたんだ。 急に電話がつながらなくなったかと思えば、あっという間に行方不明だ。 そこからは、とにかく徹底的に調べ上げた。警察なんてあてにならない。 一からすべてをかき集めるのはかなり骨が折れたけれど、 どうやら、自分では想像もつかないような、超越的な何かが存在するらしい。 耳慣れない神話や、地下の住人の存在？追えば追うほど、分からなくなっていく。 こうなれば、かかわりがありそうなところには、しらみつぶしに自らの足で確認しにいくしかない。 アイツの笑顔をもう一度見るためだったら、なんだってする。 【キャラ設定】 水戸新の幼馴染。実家が飲食店の経営をしており、自分もそこで店員として働く。 昔から水戸新の世話を焼いていたことに加え、ホールの経験も長く、 人を丁寧に観察し、気遣い、配慮に長けている。 また、相手が何を欲しがっているか、言葉にされずとも察してあげることが得意。 新がいなくなってからというもの、あらゆることを調べ上げ、 同日に同じように行方不明となった人物の存在、こちらの世界に帰ってきていること、等々 様々な情報に辿り着く。その過程で怪奇現象・オカルト関連の知識にも長けるようになった。

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