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故郷：引き潮の時だけ大陸と徒歩での行き来ができる小さな島。 その島のごく普通の家庭でガラリ＝ノーピは育った。 音楽家を目指していた彼女は、音楽以外のことに関してはあまり関心がない。言葉が足りないこともあって初対面の人にはあまりいい印象を与えない。 だが、ひとたび気に入れば彼女なりに好意的に接する。あくまで、彼女なりにだが。 お気に入りアイテム『楽器』演奏方法が全く分からない『楽器』。片手で持てるくらいの大きさで、羽ペンよりも軽く、頑丈。 旅に出た理由 この『楽器』は蔵の中で見つけたものなのだが、彼女には演奏の仕方が全く分からない。 「吹く」ものなのか、「弾く」ものなのか…… 他の人たちは『楽器』が楽器ではないのではないかと彼女を笑うが、彼女だけは知っていた。 いつも見る夢の中で、『楽器』から音が出ているその光景を。 素晴らしい音色とともに聞こえたあの『ウタ』を。 彼女は今でも夢に見る。 そして、いつもぶつ切りになってしまう『ウタ』の続きを思い、焦がれる。 だから彼女は旅に出た。 あの『ウタ』の続きを聴くために。 あの『ウタ』を演奏するために。

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