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内職は動物探し 「世界ってどういうものなんだ？」 製造主の遺言を受けた模造人類。 世界とは何か、ということを常に考えてる。 性格は生真面目。冗談が苦手だけど理解は出来る。 好きなものはチーズ。臭くない奴 「お前は、世界を知りなさい」 産まれ落ちた瞬間、私にかけられた声はそれだった。 人口生物。とある研究所で作られた模造人類。それが私。 世話係の男は私にたくさんの話をした。 永遠に終わらない雨が降り続く森。 全ての法則を切り裂ける黄色い鉱石。 地獄の灼熱のような暑さに常に見舞われてる地方。 「どうだい？外を見たくなっただろう？」 男がそういう度、私は首を横に振る。 「私は貴方と一緒が良い」 私がそういう度、男は悲しい顔をする。 幸せな小さい日々だった。たくさんの話をしてくれる、魅力的な彼。それが語る彼の"目"から見た世界。 だが、幸せは崩れる。あっという間に崩れる。 老衰だった。男は静かに目を閉じ、私に看取られて旅立った。 一人で遺品を整理する中、私はふと生まれた時を思い出す。 「お前は、世界を知りなさい」 男の居ないこの研究所に用はない。荷物を持ち、私は旅に出る___________ __________________________________________________________________________ 日の暮れ時、男を尋ねに来た役所の人間。 死を見つけ、遺品を整理する中、彼は一つの書類を見る。 『私の目計画』 そこには、自らと同じ思考回路を搭載した、模造人類を作ったこと。 それに変わりに"私が出来なかったこと"をしてもらおうとしたこと。 「この模造人類はどこに消えたんだ」 ぽつりと男は呟いた。

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