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花の名前はあやめ。首をつたい耳のあたりから花が咲いている 人名は、月見里　美弥（やまなし　みや） 学生探索者（社交的₊委員長タイプ） この孤児院にはフレゥルと呼ばれるペア制度がある。それを知ってはいたが自分にフレゥルがいた事はなかった。少し羨ましくはあった。自分だけの誰かがいる事が、この孤児院でどれだけ救われるのかわからない。けれどいないのなら私はみんなを見守る姉のような存在でいようと思っていた。自分だけのフレゥルがいたら、きっと可愛がるのだろう。本人にしかわからないように、皆よりも少しだけ特別を渡して、優しくして、とびきり可愛いと思うのだろう。 みんなの私で居る事にも慣れた頃に、写真を見つけた。誰かわからない可愛らしい子の名前は、ネメシアというらしい。「あなたのフレゥル」という言葉だけで残して、その写真は信ぴょう性もなくそこに佇んでいた。私にはフレゥルなんていた事がない。そもそも、ネメシアなんて聞いた事がないのだ。腑に落ちない感情を持て余していた時にシスターたちが「ネメシア」について話していたのを聞いてしまった。知らないのは私だけなのか？と自問自答し、問いかけて見ても答えてくれる事もない。枯れてしまった私のフレゥルらしき子。本当なのかはわからない。けれど、もし忘れてしまったのだとしたら、どんな理由があろうと私はその子に顔向け出来ずに一生後悔する気がして。探りはじめてから少しして、私はネメシアにそっくりな彼女と出会った。 不定：幻覚。マシュやアサガオ、ユウガオ、孤児院のみんなの幻覚を見る。2023/1/3解除。

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