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【ワンルーム・ディスコン】 マレウス・ドラコニア（26）/ディレッタント 実家はトップクラスの資産家。広大な土地に建つ豪邸に祖母と住んでいたものの、「庶民の暮らしとはどのようなものか見てみたい」と突然思い立ち直談判。 一悶着あった後無事に一人暮らしの許可をもぎ取る。（尚実家のエントランスは半壊した） 騒動から一時間後、さっそく物件探しを始めてみるがスマホなる高度な機器は扱いが分からず断念。そこで昔から付き合いのあるリリア・シルバー・セベクに伝書鳩を飛ばし、手伝って貰って漸くマンションの一室を見つけることが出来た。3人には後で褒美を渡そう。 1日の食費より安い2万円という格安で住める部屋は生家に比べて手狭ではあるが、洗練されたデザインで存外気に入っている様子。 ただロフトは寝起きに額を強打してから一切使用していない。 仕事はしておらず、一日の行動としては主に睡眠・散歩（夜中）・読書・街中に点在するオブジェ（彫刻）の写真を撮る・風呂。それぞれの合間に幼少期から大切に遊んでいる「がおがおドラコーンくん」の世話が入る。 その他一週間に3度程、大きな手荷物を持って出かける所が目撃されているが行先は射撃場。学生時代シルバーと時折足を運んでいた居た為に馴染みはあったものの、最近では趣味に費やす纏まった時間が取れず、自前のライフルはすっかりタンスの肥やしと化しかけていた。そんな折流し見ていたTVでライフル射撃の特集を見かけ、暇を持て余している今こそと意欲が再燃。しかし意気揚々と出掛けてみれば、大きなカバンを片手に全身黒のコーディネート+帽子着用といった服装で出かけている所為か良く職質に合っていた。近頃は警察官と顔見知りになったこと、職質の際の誠実な応対から信用を勝ち取ったのか頻度は減った模様。この職質の経験を経て自身の趣味の一般的な危険性、絡む法律を気にかけ始め、自宅の本棚には法律関係の本が何冊か並んでいる。勿論一番詳しいのは銃砲刀剣類所持等取締法。 普段は基本的に危機とはかけ離れた平和な生活を送っているものの、立場上第三者から悪意を向けられることも屡々あり、いざと言う時の為の護身術として「クラヴガマ」を習得しようと心に決める。（理由は一番手軽に学べそうだったため。）コツコツと楽しみながら継続した結果、接近戦闘に関しては一人で対処出来るレベルに。距離を取りつつ仕留められる点から、拳を使うよりも足技に偏りがち。また、トレーニングを重ねるにつれ相乗的に危機察知能力も向上した。故に物音、普段とは違う様子の人間など周辺の環境変化には目敏く気付く事が多く、誰に対しても温厚なようでその実警戒心は強い為信頼を置く人間は数少ない。危機的状況において物理で解決できると信じて疑わない節がある。 さて、そんな充実した日常を送っている僕だがここに住み始めてから気になる事がある。一つは物音、リビングで寛いでいる時に廊下から物音がしている。次に壁に掛けていた筈の時計がトイレに鎮座している等の不可思議な現象。セベクは侵入者だと騒いでいたが…僕には全く原因の見当が付かない。よって「お泊り会」という名のもとに原因究明の目的で3人を僕の自宅へ招待することにした。楽しいお泊り会だ、存分に楽しむといい。布団も沢山用意しておいた、これで足りるだろうか。心配だな。

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