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八方 氷華/ﾔﾂｶﾀ ﾋｮｳｶ あなたの一番になりたかった。何か嬉しいことがあったとき、真っ先に教えてもらえるような、些細なことでも私には相談できるとか、そういうの。でも私なんかじゃ駄目なんだね。何したってあの子に代われないんだね。 …ねえ、私、本当の言葉は言えないけれど。あなたの虚栄心を満たしてあげることはできるよ。ねえ、だから隣にいてもいいでしょ？ 「私はあなたのこと、とても素敵だと思うけど…」 いつもニコニコふわふわ笑っている女の子。相手をよく立てるため男女ともに人気。天然で惚れっぽく直ぐに人に惚れ込む…というふりをしている。本当はただ人の温もりが恋しいから人に好かれていたいだけ。相手に都合よくいることが得意。しかし本当はそんな上部の関係なんて望んでいないので、恋人をすぐにとっかえひっかえしている。本物の関係を探している。本来は結構サバサバしていて気の強いタイプ。フィギュアをしていたことからもダンスが好きだけれど、勇気が出ないからきっかけを探している。 かつてとある男性とペアでフィギュアスケートをしていた。ダンスが好きだった二人は彼の提案でフィギュアスケートを始めた。幼馴染、競い合うライバル、…そして想いを寄せる相手。彼女は彼に特別な感情を抱いているが、男性は別の女性が好きだった。ペアとして信頼関係を築いていたことから、真っ先に恋愛相談を受けていたが、もちろん素直に応援することができなかった。相手の好きな服装、髪型、香水…いくら相手に染まろうと、振り向いてくれることはあるはずもなく、遂に彼の恋愛は成熟した。それでもペアだから相手の一番近くにいることができた。一番近くにいるから惚気を聞く、希望を見る。苦しい、悲しい、ずるい…楽しかったダンスがどんどん負の感情に侵されていく。けれども、それでも隣にいられるのはダンスのおかげだから…。ダンスのためのペアだったものがペアでいるためのダンスになっていった頃、彼は恋人と組むといって隣からいなくなってしまった。「別れちゃえばいいのに」そう思った時、相手の幸せを心から喜べない自分に失望し、もうこの世界にいられないことを悟った。 あんなに長い間隣にいた人にも振り向いてもらえなかった。それは彼女の中で大きな溝となり、自分に失望と諦念を抱き、自分に価値を見出すことが苦手になった。それでもいつか…いつかはもう一度人を愛せるかもしれない。それに相手に優しくしたら、いつか自分を本当に見てくれる人が現れるかもしれない。だから相手は誰でも良かったし、その人にとって都合のいい女の子になった。都合のいい言葉、相手が望む態度。…でも、あの人が好きだった服装も髪型も変えられなくて。フィギュアをやめてからずっと歩み出せずにいる、自分では何も変えられない、だからこそずっと自分をここから連れ出してくれる人を探している。 後遺症 :大切なパートナー[姫乃 優姫]と踊る場合≪芸術ダンス≫に+20の補正値掛かる

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