タグ： 山羊の歌は謡えない

孤児院は7歳の時から。 歌うのが得意な明るい少女。 しかし時折悲しげな顔を覗かせる。 本心を悟られない為か、よく嘘をついて他人をからかっているが、施設の古参にはバレている模様。 周囲からは明るく元気な、とりわけ好印象の少女だが、中身は怖がりの引っ込み思案である。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 10年前人気を誇っていた女優ととある詩人の間に生まれた娘。 生まれてから4.5年ほどは幸せに暮らしていたものの、女優に目をつけた金持ちにより父である詩人のロンは殺害され、母のシャルロットはアリスと共に屋敷に幽閉されることとなる。 幽閉生活は退屈ではあったものの、母の要望のおかげで不自由なく過ごしていた。あの日までは。 半年後のある日、母は愛する夫が死んだ事を知ると、その日の晩にひっそりと首をつって後を追ったのだ。 それからのアリスの人生はというと、想像を絶するものであった。 金持ちの男は、母が死んだ怒りをぶつけるかのように、定期的にアリスを痛めつけた。 痛めつける方法は様々だが、アリスは特に鞭の日が嫌いだった。 殴るよりも、蹴るよりも、首を絞められるよりも痛いからだ。そして痕がかなり残る。 母と父から貰った、いまや形見のような身体を汚されていく感覚に、アリスはひどく胸を締め付けられるのだ。 鞭の日は決まって、アリスは朝まで泣き続けた。 そんな生活が1年も続いた日のことである。 その日はたまたま機嫌がよかったのか、金持ちの男はアリスの牢の鍵を忘れたまま屋敷を離れたのだ。 運良く使用人に見つからずに逃げ出したアリスは、そのまま三日三晩走り続け、とある家の前で気を失った。それが孤児院アダムハウスだとは知らずに。 それからというもの、彼女はこの孤児院に住み続けている。 金持ちの男によって傷つけられた心は完全に癒えていないものの、少しづつ立ち直って来ている模様。 現在は母や父の様に施設の人を笑顔にできる人になるのが夢。 (そして、母と父を奪った金持ちの男に復讐するのが生きる目的となっている)

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