タグ： ドロディスho2

幼い頃に両親を亡くし、捨てられていたところを当時暴力団に属していた人物に拾われた。 何故拾ったのかは定かではないが、後に見た写真に息子が映っていたことから息子の代わりに育てようとしたのだろうと推察することは出来ている。 男が所属していた団にそのまま自分も身を寄せることになり、犯罪行為が常套化している環境で育ったことから犯罪に対する抵抗はない。寧ろ生きていける世界が違うだけの話だと考えている。世間一般の人々は光の下で生きていける人。一方自分が今居る場所は影の中で生きていくしかない人。そして自分は最初から光を知らなかった者。それだけのことだと考えている。 ナイフの扱いにも慣れてきた15の頃、育ての親だった人間が組を潰そうとし犯行に及んだことで自分にも白羽の矢が立った。裏切った理由は復讐によるものだと告げられたが、本人的には全くもってどうでもいいことであった。ただ命が脅かされたからナイフを奮っただけ。結果として組員を皆殺しにし、育て親の遺言をその場で聞くことになる。男なりに自分を愛していたことを告げられるが、後ろ暗い世界で生きてきた自分にとっては理解の及ばない感情であった。 ただそこで言葉を告げて事切れた男の満足そうな表情を見た際に、「どうせ死ぬなら満足そうに死ぬ方が幸せなんだろうな」とぼんやりと思ったことは今現在でも記憶に残っている。 以降は殺しを楽しみつつも「なるべく楽に殺す」ことをモットーにし、技術面を磨いては報酬を得る日々を送っていた。依頼を受けては殺し、依頼を受けては殺し。そう言った日々を続けるうちに出会ったのがho1だった。誘いに乗った理由は「取り敢えず殺せればそれでいい」というもの。 遺書を書かせるという行為自体は理解が及んでいない。しかし遺書を書かせる理由を知ることにより、言葉を紡いで死んでいった育ての父が満足そうに笑っていた理由を見出せそうだと考え、遺書を書かせるho1の行為を見守っている。 自分もまた同様に遺書をしたためているが、何分特段情念が湧いてこないため中々筆が遅い。現在もho1の目を盗んで書いている。死んで見つかるその後まで、ho1に見せようという気は現状ないらしい。

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