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「……素敵。頭部は行方不明、腹は抉られ、ご丁寧に両脚は捥ぎ取られてるんだよ？おまけに傷口の断面には犬に似た噛み跡。この猟奇殺人は知性の無い獣の仕業だと思うのが妥当だけれど、立て続けに犠牲者が出ているとなると、まるで人間の怨恨殺人みたいでしょ？」 「ははっ流石愛されて育ったエリートさん？それがこんなに落ちぶれて可哀想っ！ゲームに負けたからだなんて、殺される覚悟も無いだけじゃない。ねえ、死にたくないのならもっと上手に笑えばどう？脳ある人間は狂気を隠すの」 ■設定 ・元の姓名は東雲初椛(シノノメ イチカ)。家族構成は夫に足立計(アダチ ケイ)、生まれたばかりの娘に足立萩(アダチ ハギ)が居る。 ・如月市内の高校の社会科教師をしているセルア ウリッセスとは高校生時代からの親友で、現在も友好が続いている。医学の先輩である住良木京太(スメラギ ケイタ:PL麥)とは腐れ縁で、逢う度に小難しい会話をしては暇を潰す。自宅の近所に菱神夕里(ヒシガミ ユウリ)達が住んでいるアパートがあり、一応は夕里とも顔見知りである。 ・血液学とは血液および造血組織の正常ならびに病的変化の形態学的、物理的、化学的研究を行う学問。血液学および抗原抗体反応を扱う免疫力や、白血病、貧血、血液凝固、血液型などが重要な課題とされている。 ・【継続シナリオ】[科学編]落ちてきた竜→0.1%の差異 ■性格/人柄など 心が空虚で、何処か『空蝉』を彷彿とさせる女性。基本は無口だが社交性はあり、相手の出方を伺ってから対応する。決して他人に心情を読ませない、最高の無表情である笑顔が特徴的。本心は隠したがるが、気を許した相手を煽る際にはとても弁が立つ。遠くからだと見えるが近づくと見えなくなってしまう、遠くからは見えていても側にゆくと消えてしまう帚木の様な存在。馬鹿な夢は見ず、約束は空虚なものだからと決してしない。自身を何もない蟬の抜け殻だと例え、だからこそ「何をしても許される身」なのだと豪語している。罪悪感を恐れず、言い逃げが目立つ。天才肌で若くして優秀な実績を残し、おまけに美人の高嶺の花と周囲からの過度な期待を背負っている。 軽度の潔癖症で、常に白い手袋と清潔な白衣に身を包んでいる。偏食家な上に嫌悪感を覚える食材が多く、サプリメントに頼り切りな生活を送っていた。手洗いや除菌を執拗なまでに繰り返すため、包帯の下の両手の肌はひび割れ、血が滲んでいる。汚らしい自分の腕が嫌いで、綺麗にするため更に消毒を繰り返すという悪循環。潔癖症を治すために現在は手袋を外し、左手の薬指に指輪を付けている。 （本当は「誰よりも愛されていたい」人間だが、そのことで自分が傷付くことを恐れている。ある一定の距離を取らないと行動出来無い臆病者なばかりに、罪悪感すらも自分自身への言い訳に使っている。その末に潔癖症に陥り、「自分は潔癖症なのだから他人と上手に関われなくても仕方が無い」のだと誤魔化していた。） （心の底から恐れているのは、「自分が本当に何も持ってない空っぽな人間」だと知られてしまうこと。愛されていたいが行動は出来無い臆病者のため、付かず離れずの関係が一番落ち着いていられる。ただし相手が本当に手の届かないところに行ってしまった際には、酷く辛い後悔や懺悔心に見舞われるのだろう。） 現在は計と結婚して娘を生み、性格も少し素直になった。他人の期待に応えようと必死になるばかりに世の中を自ら生きにくいものにしていたが、妊娠中の体調が優れない時に計に無知をするなと説教されたこともあり、周囲に対しても「嫌なことは嫌だ」と断ることを覚えた。 ■過去編/各セッションを経ての心情変化 両親は国際詐欺師であったが、娘が生まれたことにより足が付き、初椛が幼い頃に逮捕される。現在も懲役中で、それ以降は両親と会っていない。親族は居らず式部町の孤児院で育っている。両親と共に様々な国を逃亡していた影響により、多くの外国語で会話することが出来る。 また、親に惨めに捨てられたということがトラウマになっており、人を信じることすら出来なくなっている臆病者。約束はしないのでは無く、信じた人物に裏切られることが怖いためにしない。全ては自分が傷付かないための予防線。誰かに惹かれると、先回りして、破滅し絶望するだけの暗い未来を想像してしまう。その悪夢に捕まる前に、相手に少しの興味感心を持たせて逃げてしまうのだ。そうすることで過去に囚われ続け、歪な人間関係を築いている。 その延長で裏企業と取り引きを行い、残虐死体の遺体解剖や、身寄りの無い遺体への薬品投入などを研究と称して娯楽としていた。一応生者に直接手を下していたわけでは無いが、血液学を通しての死者蘇生やそれに関する怪奇事件にも関心を示している。現在は裏企業から手を引いた。

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