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しかがわ　つばき 一人称　わたし おっとりした性格の女子高生。何事にも鷹揚でのんびりしており、話し方もゆっくり。 物事をあまり深刻に考えないタイプで、大抵のことはにっこりと笑って流してしまう。 おじいさまからの「指示」についても、快いことではないが、特別不愉快に感じているわけでもない…と自分では思っている。 HO1と婚約関係にあることについて特に異論はないが、あくまで家族同様に親しい友人といった距離感。 二人きりで部屋にいても照れはしないが、恋人のような関係ではない。 中学校時代に一時学校にいたスクールカウンセラーに憧れ、 ほのかにその職業への憧憬を抱き続けているが、自分が実際に村を出てその職業につくことは そこまで現実的に考えていない。 【シナリオ終了後】 家族や村を犠牲にしてまで自分の未来を生きたい、と椿にはまるで思えなかった。 今まで家族のため、村のためと思ってきた日々はなんだったというのだろう？ 今まで過ごしてきたはずの幸福な時間は、なんだったというのだろう？ みんなを愛していたからこそ、「私」はここまでの人生を生きてこられたのだ。 胸の奥がすぅっと冷たくなるのを感じた。どんなに止めたくても、先生も、二人も、もう決めている。 眠れぬ夜を一晩過ごした。その夜は誰も椿の閨を訪れなかった。 冷たい布団の中で考えを巡らし、椿は結論を出した。 止められない。村は終わり、みんな死ぬのだ。 おじいちゃんも、お母さんも、お父さんも、私のもとに夜毎訪れた村の男たちも、子供も、大人も、みんな。 でも、蒔乃と千隼は助けられるかもしれない。この村の外で未来を生きたいと、はっきりと言った彼らの顔。 悲しかった。二人に置いて行かれたような気がした。でも同時に、安堵もした。二人は自分とは違う。 この村で慧一くんだけが「私と同じ」ものだ。神子として生まれ、育った人間。 慧一の血の気の失せた青白い顔、苦悶に歪む眉を見て、椿は彼を愛おしく思った。 婚約者である慧一と「恋人」のような関係であったことは一度もなかったが、椿にとって、あらゆる意味で、慧一は特別な存在だった。血肉を分けた肉親か、それ以上に。 「慧一くん、一緒に死んでくれる？」 いいよ、と。短く答えた慧一の声は暗かった。 それでも椿は幸福だった。その答えを聞いて、全身に血液が巡り、のびのびと息ができるようになった。 もう大丈夫、と思った。明るい顔で、二人に協力することができるだろう。それがどんなに残酷な所業であっても。 慧一くんがいてくれる。私は――ひとりではないのだ。 すべてを終え、真っ白な病室に運ばれてからも、椿の心はもう揺らがなかった。 家族の凄惨な最期を見、村の終わりを見届けても、涙も滲まなかった。ごめんなさい、と、小さく口の中で呟いた、それだけだ。 慧一は相変わらずうつろな顔で椿のほうをぼんやりと見ていた。 そうして「医者」の説明を聞きながら、椿の胸を一瞬、氷のような恐怖がよぎった。 すべてを忘れて、新しい人間として生きていく。そんな選択もあると。 椿はそれを選ぼうと思わない。もう決めているから。でも、慧一は？慧一は、そうやって生きていくこともできるのではないか？ 恐怖が、固まっていた感情を溶かした。椿はもう死にたかった。新しいものなど何も見たくなかった。でも、一人になるのは、嫌だった。慧一に、側に、いて欲しかった。いっしょに死んでほしかった。それだけが望みだった。この人を手放したくなかった。 やがて、ひんやりと冷たい手で、慧一は椿の手を握ってくれた。 今まで流れなかった分の涙が、次々と頬を伝って床へ落ちた。涙は、とても熱かった。 【メンタルセラピスト】スクールカウンセラー、企業カウンセラーなど 技能：言いくるめ、芸術（歌唱、楽器演奏、絵画、アロマなど）、信用、説得、心理学、法律、他の言語（ドイツ語など） HO２≪神子≫　あなたは代々この村の村長を務める一家の次男/次女である。HO１とは親同士が決めた婚約関係にある。 ＨＯ２ あなたは代々この村の村長を務める一家の次男/次女である。ＨＯ１とは親同士が決めた婚約関係にある。 恋愛感情は伴っていても伴っていなくてもいい。家族構成は現在の村長である祖父と母親、父親、そして１８ほど年の離れた姉「洋子」である。 姉の「洋子」は1８年前神子に選ばれ役目に赴いたが、当時生まれたばかりだったあなたは姉と話したことはない。彼女はシナリオ開始の半年前にその役目を終えて帰ってきたが、帰って来て1週間ほどで眠ったまま起きなくなってしまった。ひどい衰弱状態にあったため暫くは寝たきりになってしまうだろうとだけ医師から説明されている。何度か覚醒状態になったことを看護師から報告されているものの、タイミング悪く起きている状態の姉とあなたはしっかりと関わったことがない。 また、あなたは幼少期より村長の指示で定期的に村の若い男女との性行為を強いられている。 これはこの村の村長の家系の人間ならば誰しも通る通過儀礼のようなものだということをあなたは知っているだろう。 何なら家族とも体を繋げたことがあるかもしれない。 ただ、村長含むあなたの家族はあなたをとても大事に想っている。村長の指示で行為を行っていることをどう思っていてもよいが、他の誰かに相談しようと鋭く頭が痛み、口に出すことはできない。 また、あなたは5年前から村にやってきたHO０と意気投合し、村長の指示により「世話役」としてHO０が傍に付き添っている。彼/彼女はおおよそあなたの命令ならば何でも聞いてくれる。(PLは性別や容姿の希望をKPに提出すること。) あなたや、あなたの家族の下腹部には謎の紋章のようながある。 個別推奨技能：「説得」「信用」 特記：ＰＯＷ、ＩＮＴに１5＋１Ｄ4(ステータス値は限界突破可能だがアイデア、幸運の限界は９０)

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