タグ： けう

≪特徴≫ 【影が薄い】【天気予報】 幼少期、こんな記憶がある。 祖父母の家の和歌山に行った時のことだ。 森の中にあるさびれた神社。そこで白い蛇を見た。見られた。見た。 その蛇はゆらりと雨月の前まで移動すると足へ、腕へ、首へと這いずり回る。 雨月はその間、何もできずにいた。 蛇は首に巻き付いた後、雨月と顔を、目を合わせ。 のどに何かが流れ込む感覚がした。 気が付くと夜になっていた。 境内であおむけに倒れており、捜索隊が出されていたが、雨月が誰かに発見されることは無かった。以降、彼の存在は希薄となったのだ。そのほかにも雨の匂いを明確に嗅ぎ取れるようになったのだ。 あとは、金目の物に目が無くなったことか…… 雨月が探偵を目指した理由は自身の父親にある。 国会議員であった父親はある日自殺をする。その真実は自殺が発覚した当日、ニュースで明らかになった。父親が建設業者から賄賂を受け取っていた、暴力団員とのつながりがあった。そんな悪意のある報道がされていたからだ。 その日から雨月の人生が一変した。連日のように報道陣が家の周りを取り囲み、母はストレスからか酒に逃げるようになった。クラスメイトからも遠巻きに笑われるようになり、味方はいつも一緒に居た神立と南条という友人だけになっていた。 ある日、雨月は父親の遺書を発見する。そこには「暴力団との繋がりなんか無い」「俺は賄賂なんか受け取っていない」「俺は嵌められたんだ」といった無実の訴えが綴られていた。その遺書を二人に見せると神立から「俺たちで真実を突き止めないか？」という言葉をもらい、探偵の道を決意する。元々南条は父親が刑事であったことから同じ道を進み、神立はジャーナリストの道を歩んだ。 しかし、三人で真実を突き詰めるにつれて、父親の汚職が真実としか見れなくなっていった。自分の金目の無さは血なのか、と泣きたくもなった。 事件を追うごとに日々精神が摩耗していった。一度は仕事を続けられないほどの影響が出たが、神立に支えられながら社会復帰を成し遂げる。 しかし、仕事を一度辞めてしまっているがために、元の職場には戻りづらい…… 新しい職場を探すために日々履歴書を書き続ける日々。 ……次の面接会場は「夜鳥木探偵社」という探偵事務所。雇ってもらえなかったらどうしようかなぁ、なんて思いながら探偵事務所の戸を叩く。 面接官は夜鳥ぬえ。彼女が雨月を一目見て「蛇憑きかぁ。久々に見たよ。それも真女児（まなご）の化身とはね……」と一言つぶやいた後、「履歴書置いて帰っていいよ」と片手をひらひらさせた。 「面接もさせてもらえないのか……」と肩を落として帰る雨月。 数日後、『採用』の通知が自宅に送られてくるのだが…… この採用通知を手に取ってしまったことを後悔するのは、もう少し先のお話。 ≪通過シナリオ≫ キャンペーンシナリオ『ヤドリギあやかし探偵社』進行中 ・件の如しと言いますが ・Seaserpent Distortion ・氷椛

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ