タグ： 狂気山脈

東京大学大学院　理学研究科　生物科学専攻 親、友人、先生の強いすすめで東大に入学し、動物が好きという理由で生物学を専攻した。院生活はハードであったが惰性で院を卒業した。 院を卒業後、研究所の内定を辞退しバックパッカーとして世界中を放浪し数々の山々を完登してきた。 その恵まれた体格と、派手ではないが整った容姿からいつしか登山家界隈の一部で名が知れるようになってきている。 幼いころから高校卒業まで、山に囲まれた土地で育ってきた。 山は自分の庭のようなものであり、いつしか山を登りきった時の高揚感が、何にも代えがたい生きがいとなっていた。 山のささいな地形や木々の特徴を捉え、山で迷うことはほとんどなく、それゆえ困難な登山をいくつも乗り切ってきた。 人付き合いは下手ではないが、山を登る途中で少し語らう程度の一期一会を好む。 海外の女性に言い寄られることもあるが、「頂上までついてこられたら、山を下りてからお酒を酌み交わそう」と言い残しては 誰も付いてこれた女性はいなかった。山を前にすると、山を登りきること以外彼にはどうでもいいことであった。

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