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父親は私が赤ちゃんの頃に病気で亡くなったそうだ。詳しくは知らない。 故に母子家庭だった。母親は強い人だった。精神的にもそうだが物理的にもそうだ。 高校時代空手の全日本チャンピオンになったらしい。 私が小学生の頃、不良っぽい人に絡まれたことがあった。その時母はずかずかと入ってきて不良を蹴散らし私を助けてくれた。 私の目標になる人だった。 そうだ、あの日もそうだった。 私たちは銀行に来ていた。よくある話だ。銀行強盗が入ってきた。１人だ。 店員に決まり文句を話し脅す犯人に母は後ろから回し蹴りを決め一発KOした。 一瞬の静寂の後、歓声と拍手が上がった。みんなが安堵したその時、母は撃たれた。 もう一人客の中に犯人の仲間が居たようだ。母が倒れながら私に逃げろと言った気がした。 その時私の中の何かが弾けた。『アイツヲコロサナケレバ』気づいた時は血だらけの自分そして犯人。 私は糸が切れたように倒れた。後から聞いた話では犯人はFHで私は母が殺されたことへの怒りより発症したらしい。 私は幾つかの検査後病院を退院。その後はチルドレンとしてUGNへ引き取られる。 母を守れなかったのは私が弱いせいだ。私がもっと強く、強くなって、私がFHを解体させなければ。 あれから10年。私は霧島支部のエージェントとして働いている。（http://charasheet.vampire-blood.net/mea439649981cb87bf10c9ec18573322c） 同僚には手を焼いているが、復讐のため、日々精進している。 ダブルクロス『レッドジェラシー』　171-88

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