タグ： 情報屋の相棒 傀逅

暁月篝の相棒。篝以外とはあまり話したがらない人見知りな性格。 篝以外とあまり喋ろうとはしない為もしかするととっつきにくいかもしれないが、慣れれば色々な表情を見せてくれる……はず。 髪の毛で隠れている片目は色が違うが、それを知っているのは篝だけである。 情報屋を営む篝に用心棒という名目で雇われ、相棒として側にいるものの、実際のところステゴロや身のこなしの軽さ、そして目や鼻などを利かせることでしか役に立てないことを気にしている。 篝が怪我した時に助けられないのは絶対に嫌で、尚且つ怪我をして篝に迷惑をかけたくない為に応急手当のイロハも本や(闇)医者に聞いてがんばって学んだ。 篝の役にちゃんと立ててる……？とよく聞いている。 「んなもん聞かなくて大丈夫だっての！お前はホント真面目だなー、そんなに心配しなくても俺のそばにいていいのはお前だけだぞー！よーしよしよーし」とは聞かれた時に篝が莢にいう言葉の１つである。篝は優しいね。 基本的に深く考えるのは苦手な為、篝の指示が欲しい。篝のどんな指示にも応えたいと思って努力もしている。 篝に殺せと言われれば殺すし、生かせと言われれば生かす。 死ねと言われれば死ぬだろう。 莢の世界は篝中心で回っている。 両親にはとっくに捨てられ、親族も気味悪がって助けてもくれなかったため、彼の居場所はもはやここにしかない。 それ故に篝への依存が激しいが、それは案外篝も同じ……否、それ以上かもしれない。 羽星市内にて世界の破滅を呼びかねない大きな事件に巻き込まれたが同じく巻き込まれていた尾棘聖と共にこれを阻止した。彼のことはもう1人の相棒として背中を預けられる存在だと思っている。 ……勿論、その一連の出来事を篝には話していない。 約束を破ることになってしまうものの、最後の約束は最後にならなかったし、篝が覚えていない以上話しても仕方がない、つらいことも悲しいことも沢山あったが、今こうして篝が生きていれば……篝と一緒にいられれば幸せだと思っている。 それ故に、篝に指摘されない限りは隠し続ける。 だが、バレるのも時間の問題だろう。 何故なら彼は、致命的に嘘が下手くそなお人好しのヒーローだからである。 解決後は貰った金（1億4500万円）を使って篝の仕事道具を改良しつつ、贅沢をする頻度がとても増えた。 美味しいものを食べたり、旅行に行ってみたり。 それから、莢が幸せを噛みしめるように笑ったり、篝に「大好き」と言うことも増えた。 大好きを、「さようなら」にしたくないという気持ちが彼の中にあるからだ。 お別れだけではなく、ちゃんと幸せな時にも伝えなきゃいけないと彼はあの6日間で思っていた。 そしてそれを伝えられることがどれだけ幸せなことなのかも思い知っていた。 もしも篝が莢の『隠し事』に気がつくとしたら、これがきっかけになるかもしれない。 2人は戻ってきた日常の中で、より強く結ばれ合いながら今日も笑いあっている。 波乱もあるだろうが、2人が繋ぎあった手を離すことは決してない。 スーサイデッドメアリンクにて、指輪を贈られ、右手の薬指にはめられる。 これで莢の両の手に指輪があることになり、篝のものであることを証明するものになった。 これまでの献身的かつ自己犠牲的な行為が間違いだと明確に否定されてめちゃくちゃに泣いたが、篝のそばにずっといていいのだと、こんどこそちゃんと理解をすることができたのだった。 また、無事に戻ってきてからは見事に監禁生活が始まっている。 ここから外に出られる日は果たして来るのか。……なんてことを莢が考えているはずもなく。 彼は幸せな2人だけの『箱庭』で、最愛の存在である篝と今日も笑い合っている。 「オレはきっと、どうしたって篝のために死のうとしちゃうと思うから。」 「……だから、そばにいてね。」 「オレが死なないように、オレがずっとそばにいられるように……オレと一緒に、ずーっと生きていてね。篝。」 ……そう、笑顔で語る日があるかもしれない。そんなこと話すから家から出られないんだぞ？ ちょっとしたSSみたいなやつ そもそもの出会いのきっかけといえば、家も追い出され居場所もなくふらふらと街を彷徨っていた時。 たまたま悪そうな人たちに絡まれていた篝をただなんとなく、そう、なんとなく助けたことだった。 篝は安堵したように顔を見つめてきたと思ったらキラキラとした笑顔で「お前！俺の用心棒やってくれよ！」なんて言ってきたんだったか。 居場所なんてどこにもなかったオレに手を差し伸べてくれた篝のことが、オレはこの世の何よりも大好きだ。 相棒だって笑ってくれる篝のことを、オレは絶対守ってみせる。

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