タグ： なわばり

ぼくの毎日 　朝は六時に起きます。お母さんが朝ごはんを作ってくれるので、お父さんと食べてます。ごはんを食べると小屋に行って、牛の世話をします。ほし草をエサ箱に入れて、小屋を掃除して、最後に牛をなでます。 　それが終わったら学校に行きます。ぜったいに枝をひろいます。この間はまっすぐのびててさきっちょにだけ実がついた枝があって嬉しかったです。でもすぐにどっか行っちゃいました。 　学校では勉強をします。この間は電流とか電気のことを習いましたが、うちはあんまり使わないので覚えなくても良いのにと思いました。 　まつりと家に帰ると中でぼうけんをします。この間はダンボールをひろったのでひみつき地を作りましたが、雨がふった後に見に行ったらなくなってました。流されたんだと思います。 　あとはまつりとおばさんのだ菓子屋によく行きます。夏はアイスが買えるので毎日行きます。でも毎日行くとお金が足りないので、たまに何も買わないです。 　家に帰ったら宿題をやります。やらないとお父さんが怒るからです。終わったら夕飯の時間になります。いつも宿題が終わるとすぐご飯が出てくるので、お母さんはエスパーなんだと思います。 　それから学校であったことをお父さんとお母さんに話します。枝の話はあんまりもり上がってくれないので、最近はあんまりしません。たまに、まつり以外に友だちはいないのかと言われます。そんなことはありません。お父さんがなんでそんなことを言うのかよく分かりません。 　あとはおふろに入って、はみがきして、ねます。たまにかえるの鳴き声がうるさくて眠れないけど、ねます。また次の日が来て、起きます。 　おわりです。 ----- 毎朝良い感じの枝を拾うことに情熱を燃やす少年。 しかし飽き性なので家に持って帰るまでは至らない。 学校と家の往復の生活だが、それなりに楽しんでいる。 たまに幼馴染とこっそりサボっているが、バレたことはない。……と本人は思っている。親にはバレているが、頻度は高くないし一番忙しい時期にサボることがないので今のところは見逃されている。 幼馴染に対しては好きだと思っているが、それが両親や先生、友だちに向ける好意とどう違うのかよく分かっていない。 好意が未分化である。でも枝よりは好き。 基本クソガキ。良い子ぶるのが上手いので返事がいい。 でも所詮はクソガキ。まだ「ウンコ」とか言ってはしゃぐお年頃。後先考えずイタズラして先生や親にも怒られる。 でも幼馴染にはイタズラできないでいる。怖くなんかないが、なんとなく。 技能は野山を駆け回って動物追い回して親から逃げ回る(逃げきれてない)もの中心。あとは枝発見の目星。 ----- https://picrew.me/ja/image_maker/338886 ----- 「修行」と称して注連縄の外に出ることを選んだが、長い時を経て村へと戻ってきた。 永遠の少年。本当は身長が伸びてほしかったが、仕方がない。 子どもはできないと判断し、絵本はまつりちゃんにあげる。 精神的に成長することがあれば、まつりへの「好き」が恋愛感情であると気付くことができるが、それがいつになるかは分からない。 外への憧れが消えたわけではないが、好きな人達がいる村で暮らすことが許されていることが嬉しくて居心地がいいので、もう出て行く気はない。 「なぁ、俺のこと覚えてるか？」 「ﾓｫ〜」 「……相変わらずいただきますも何も言わねーのな」 「ﾝﾓ」

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