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その学校案内パンフレットの表紙には、ごく普通の女子生徒が写っていた。 ありふれた彼女の佇まいには、しかし目を惹くものがあった。 顔立ちは整っているが、なにか学生らしいあどけなさや素朴さを感じさせるものがあり美人という印象は抱かない。 派手すぎず、地味すぎない。学生らしい健康的な清楚さを持ち、こちらに微笑んでいる。 なにより、学校指定の制服がとても似合う生徒だった。 とある教育機関の人間の目にそれが留まる。 「○○高校のこの生徒さん、いいですね。」 「あ、お恥ずかしいのですが彼女はうちの学校の生徒ではなく、学生モデルです。もちろん、当校の生徒という体で載せていますが。 うちの高校も他校のパンフレットで彼女を見つけて、モデルをお願いしたのです。」 「なるほど、そうですか。うちの高校も彼女にお願いしてみようかな。」 このようなことは、おそらく、ほんの極稀にあることだろう。 しかし、パンフレットを見た同じような立場の人間全員が同じような感想を抱き、同じ考えに至ったとしたら？ 全国に多数ある高等学校。その学校案内パンフレット全てに、あらゆる高校の制服を着た彼女が写ることとなる。 そして、彼女はそれを成すような人間だ。 なぜなら、彼女は誰も知らない、超高校級の女子高生なのだから。 --------------------------------------------------------------------------------------------- 超高校級の女子高生「佐藤　美咲」。高校生はほぼ確実に彼女の姿を見たことがあるはずだ。（覚えてるかどうかはともかく） なぜか？ほとんどの高校の入学案内写真に、学校の制服を着た彼女が載っているからである。 彼女はいつでも同じ微笑みで学校内の良さを伝えるように佇んでいる。 幼少期に女子高生が活躍するアニメーションを見てから、彼女は女子高生の虜になった。 小学生の頃から女子高生として活動するべく女子高生のことを研究しつくし、ごく普通の受験をし、16歳にはごく普通に女子高生になった。 18歳になり卒業が訪れても、彼女は校内の関係者に催眠を施し、また新入生として学校生活を満喫している。 実年齢は不詳だが、おそらく女子高生になって20年以上は経過している。 顔立ち、雰囲気が学生らしい学生のため、学校の案内写真のモデルによく誘われる。 もちろん、同級生にそのことは明かさない。その写真掲載の学校数が異様であることがバレてしまうからだ。 整った顔立ちだがこれといって人の印象に残らないのが特徴。 テストの点数は校内平均、偏差値も平均。体型は女子高生の平均身長体重である。 購買のパンが好きで、自販機のミルクティーが好き。友達とおしゃべりをしたり、インスタのストーリーをアップしたりするのが趣味。 女子高生の流行りなら何でも知っている。いまは鬼滅の刃のアニメにハマっている。 性格は明るく、時に適当。普段の授業は話半分で聞いていることも多いが、テスト前にはきちんと勉強をするため先生からの評価は悪くない。 しかし、根が真面目というわけではない。自分を良い生徒に見せるのが上手なだけの、先生に気に入られるタイプの人間である。 友達と冗談を言い合ったり、遊びに行ったりすることがこの世の何よりも重要なことだと考えている。 恋愛に一喜一憂したり、愚痴を言い合ったり、放課後にスイーツを食べに行ったり………… それを、彼女はずっと繰り返してきた。これまでも、そしてこれからも。 --------------------------------------------------------------------------------------------- 彼女は永遠の女子高生だから、卒業後の友達とは一切連絡を取れないし、取らない。 催眠で相手の記憶を消すこともあるし、そもそもごく普通の生徒すぎてみんなの記憶に残っていないこともある。 「あの人どうしてるのかな？」「誰？」「連絡先知ってる人いないの？」「てかそんなやついたっけ？」と彼女のいない同窓会は続いていく。 ごく稀に彼女を認識できる人間、彼女の正体に気付く人間もいる。彼女は、そのような人間の前でだけ本当の自分を明かす。 しかし、自分が女子高生でないことが知れ渡ることは何よりも阻止したいことなので、彼女はその催眠を駆使し、また、口封じの手段を問わなくなる。 彼女の両親も彼女を女子高生だと思いこんでいる。度重なる催眠術の重ねがけで精神がイカれてしまったため。 彼女の催眠はエロ同人の催眠並に効く。しかし、その催眠は「自分が本当の意味での女子高生ではないとバレそうになったとき」にしか使わないと決めている。 --------------------------------------------------------------------------------------------- 能力値について特筆する点 POW15　精神が丈夫でないとこんなことはできない。狂人と紙一重。 APP17　「実年齢にしては」かなり若く見え、美人である。女子高生としては、整ってはいるもののかなり平凡で平均的な顔立ち。 INT15　EDU12　EDUはJK並だが頭はキレる。 技能 聞き耳　授業は話半分。 写真術　インスタ映えの研究。 図書館　学生だというのに加え、そもそも彼女は勉強の末にいまの地位にいるため。 目星　JKはめざとい。 言いくるめ　口がまわなきゃ学生やっていけない。 信用　JKから漂う謎の安心感。 芸術（女子高生）　彼女の女子高生に関するすべての知識がここに詰まっている。催眠術の知識もその中に含まれているため、すなわち催眠術は98%の確率で成功する。 心理学　催眠術を学んだ際に付与した能力。ただし、実際のところ相手の心情がどうでもいいと思うような状況も多いようだ。 --------------------------------------------------------------------------------------------- 名前　佐藤　美咲 才能 超高校級の女子高生 誕生日　3月31日（学校教育法公布記念日） 身長159.1cm 体重51.6kg 胸囲　学生平均 一人称　私、あたし

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