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父:宙（そら） 母:陽向（ひなた） 姉:朝日（あさひ） 兄:白夜（びゃくや） 自分:夜明（よあけ） 妹:夕月（ゆづき） ※末二人は双子 父・宙は役に没頭しすぎてしまい、悲劇の悪役への憑依が解けずに、まだ幼い夜明と夕月を湖に突き落とす。 しかし、運良く探し回っていた母親に見つかり救急搬送される。 命に別状はないものの二人は記憶障害として父とお互いのことを忘れてしまう。 そうして父は逃走し、母は幼い夕月だけを連れて失踪した。 突き落とされた時に 「お前もいずれ俺と同じようなことになる」 と言われた言葉だけを覚えている。 片割れがいなくなり、心にぽっかりと穴が開いた夜明は有名になって夕月に見つけてもらおう。 と思い俳優を目指す。 同時に、母と片割れを奪った父を見つけ復讐してやりたいとも思っており この界隈に入りある程度有名になったとき、裏社会へのコネクトに成功し、秘密裏に調査を依頼している。 自分の演技は父と同じメソッド型、憑依型であり 役にのめり込むと自分が分からなくなることが多々あった。 その度に恐怖するが、俳優を辞めたいとも思えず 人知れず苦痛の日々を過ごす。 カメレオン俳優と呼ばれ ドラマや映画にも出演しているが舞台俳優としては特に一目置かれている。 ある時、大舞台の主演を任された際に 今までの比ではないくらいに役と自分の境目がわからなくなってしまう。 そんな発狂寸前の自分の目の前に弟子入りを志願する青年が現われる。 もう誰でもいいから助けてほしかった。 気の迷いかもしれないが、それが一縷の希望に見えてしまい、その申し出を承諾した。 (後日冷静になったときに頭を抱えた) 陽央と一緒にいるなかで 存外、人と一緒にいる。 というのはいいものなんだな、と感じてきていた。 役に没頭しすぎて自分を見失いそうになっても、陽央が"夜明"に話しかけることで素の自分が帰ってきた。 そうしていつの間にか居心地のいい毎日を過ごしている自分に気が付く。 大人として師匠として見本を見せてやらねば、とは思ってはいるが 素の自分のだらしなく、天然な（鈍い？）面も垣間見えてしまっている。 ある日、家で稽古をしていた時に 足元に落ちてしまっていたペットボトル(捨て忘れ)に躓き倒れ込む形で急接近する。 陽央の顔を見て直感的に自分への恋心に気付き、かつ、自分も陽央にドキドキしていることに困惑した。 しかし、互いの恋心を「これは依存とか憧れの類いだ」と否定するように言い聞かせている。 陽央はまだ若く、色んな世界を知ることが出来る。 しかし自分の目的のひとつに復讐があるかぎり、一緒になることはできない。 無限に可能性を秘めた若者の未来を潰すわけにはいかないと思っているからである。

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