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あかしめさき 　ハンドルネーム（草）はｰMESAｰ めさきちゃんというとキレる バンドメンバーや家族に対しては少々天邪鬼だったり、意地っ張りだったりぶっきらぼうだったりしながらも、 基本的に優しく接するようにはしている。 ただ、それ以外ではめちゃくちゃ不愛想。 別に他人が嫌いなわけではなく、意外とアガり症だったり、緊張しいだったりするため。 インタビューの時（？）やファンサービスの時（？？）などはだいたい眉間にしわがよっていたり、 真顔で口数も少ない。 バンドのキーボード担当 しかしその実の顔は社長秘書である。 秘書時は愛想は欠片ほどしかないが、面倒見はいい。 男だが、名前に女の字が入っていることをすごく気にしている。 6歳のころに原因不明、突発性の難聴にかかっている。 耳元で少し大きな声でしゃべれば聞こえる程度ではあったけれど、 それでも一気に世界がすぼまった気がして、不安だった。 2歳下の妹が居たが、10歳の夏休みに二人で川辺に遊びに出て、 後を歩いていた妹が足を滑らせ、川に転落し流されかける。 「おにいちゃん　たすけて　たすけて！」 必死な妹の助けを求める声が、先を歩く自分に届かず、気づいたのは数十メートルほど先を歩いてからだった。 振り返ると妹がおらず、探して引き換えした先で岩にしがみついているが今にも限界が来て流されてしまいそうな姿を見る。 伸ばした手は空を切り、妹の手は岩を放れ、目の前で流され沈んでいくのを何もできずにただ見ていた。 みていることしか出来なかった。 140メートル下流で発見された妹は、すでにその命を終えていた。 病院に駆け付けた母は泣きながら、女早の頬を張った。 10年生きてきた中で一番痛かった。 それでも、女早にも大きな罪はないのだと、貴方は無事でよかったと、 母は女早を痛いくらいに抱きしめてわんわん泣いていた。 ……そんな妹の姿が、母の姿が、ずっとずっと、いまだに傷になっている。 その日からしばらくは精神的にもひどい傷を負ったからか、何もできずにただ一日を過ごしていた。 趣味だった釣りなどのアウトドアはそれ以降一切やめ、部屋で静かにしていることばかりになった。 それを心配した両親が、ちょうど自分たちの海外出張もあり、田舎の祖母の家に女早を預けることにした。 祖母も祖母で耳が遠くなっていたが、静かで穏やかで、少しずつ心の傷をいやしていったけれど、 アウトドアに手を出すことは二度となく、代わりに絵を描いたりすることが多くなった。 妹が死んでしまうまでの間の夏休み10日間を、鮮明に絵日記にしていた。 妹の命日と、それ以降は描けないでいたけれど…。 祖母にも「絵がうまいねえ」とほめられたのをきっかけに、絵をたくさん描くようになる。 色々と傷をいやしながら、難聴と闘いながらの生活だったが、或る時テレビでとあるロックバンドの歌を聞いた。 うまくきこえないけれど、とても心に響いて、目が釘付けになった。 うまく機能しない耳を必死に集中させて音を拾うほどに虜になった。 「ばあちゃん……すごい　これ何だろう」 「ええ！？」 「ばあちゃん！！！！この歌すごい！！！！！」 「ああーこれはね　ロックさ！！！！！！！（知らんけど）」 「ロックか～～～～！！！！！！！！！！！」 決めた。 ロックになる（？） その２年後、12歳の時に彼の難聴は急に治る。 そして彼はロックになった。 いや、ロックバンドのキーボード担当になった。 　海外で頑張っている両親に、 　天国にいるばあちゃんと、妹に。 　自分の歌を届けたい。 絵の方も今や液タブを買ってデジタルも描くようになっている。 色々な絵を描いているが、きれいな風景に、時々すべて同じ少女が描かれる。 長い髪を揺らす、10代後半くらいの少女。 訊いてもなかなか答えは返ってこないけれど、本当に親しい人には「千早」という少女であることを明かす。 「千早」 8つで生を閉じた妹の、彼の中で成長した姿。 バンドのキーボード担当だし、絵師であるし、 それから、副業で社長秘書をしている。 秘書をしているときはバンドで活動している姿とはがらりと変わる。 あと、閉所と暗所と高所恐怖症である。 高所はまあ足がｶﾞｸｶﾞｸになる程度だが、閉所と暗所が合わさるとだめである。 理由は、むかしむかしまだ難聴だった時代に、祖母の家にあった無駄にオートロック外鍵式の子供一人入れそうな 金庫のようなものにうっかり手違いで閉じ込められてしまったからだ。 助けを呼ぶものの、祖母も難聴。 声は届かない。妹の気持ちを味わった心地だった。 とても強く反省した。 たまたま訪れた隣人が「何か声聞こえるよ」と祖母に言ってくれて、漸く助かった。 その日から狭く暗い場所がどうしてもだめになってしまった。 高所はわりと最初から駄目だった。

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