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「ご用件なら手短に。すぐに終わらせましょう」 「ひゃあっ！？…もうっ、また砂まみれ…うう、いつになったら一流のメイドになれるのかな」 ▼プロフィール とある名家の分家も分家、駒酉家の次女。 姉は現在では持って生まれるものが久しくいなくなった、ある特殊な能力を持って生まれたために幼いころから次期家督として期待を寄せられて育てられたが、その反面一華は良くも悪くも期待を背負わされずに育てられてきた。 上記により家族仲が悪い、ということはなくむしろ愛情は注がれて育ってきたが、姉への劣等感はどうしても拭うことができずその背中を負い姉の真似事を続けてきており、ひたむきな努力と、そして決して埋まることのない姉と自分自身との差による挫折を繰り返してきた。 とはいえ愚直でこそあれ愚かではない彼女は、このまま自己を確立しないままではいけないという焦燥感、危機感を抱くようになる。 彼女に転機が訪れたのは13歳、中学1年生の時。 後天的に目覚めた他のオーヴァードによくあるように事件に巻き込まれるということもなく────もしくは胸中に抱いていた、自信を急かすような感情によるものだったのかも知れないが────本当に唐突に、オーヴァードとして覚醒した。 家系にはオーヴァードとして目覚めたものは彼女のほかになく、ここにきて初めて自己を確立しうる要因を得ることとなった。 それを見越してか否か、同時期に鄙鶴家(より本家に近い家系)から声がかかり、これを聞いた彼女は駒酉一華という一人の人間としての自立を図るべく──姉を負う存在ではなく姉の隣で支えられる存在になりたい、という思いから──姉の居ない環境で過ごし視野を広げるため、高校を卒業するまでの期限付きで鄙鶴家に仕えることになった。 現在は鄙鶴家で家事雑用や当主：鄙鶴桜佳の世話をしつつ、たまに桜佳から仕事を振られながら人間的にもオーヴァードとしても成長できるよう研鑽している。 尚、鄙鶴家の給仕服メイド服であったことには最初面食らっていたが、「メイドは主を支える崇高な職務である」という若干ながらズレた認識をしてしまったこと、将来的に姉を支えたいという願望とそのイメージが合致してしまったこともあり現在は一流のメイドを目指している。 Q.何でメイド服なんですか？ A.鄙鶴桜佳「私の趣味」 ▼人物 常にムスッとしている。...ように見えるが実のところ"それらしくあろう"と肩に力が入りすぎた結果目つきが鋭く、口元がきつく結ばれているだけ。 気が抜けるとふにゃっとした表情をしたり、年相応の顔を見せる。 前述のとおり愚直なまでの真っすぐさを持つが、故に勘違いを拗らせることがたまにある。 本来は素直だが、メイドとしての立ち振る舞いをしようとしているときは"かくあるべし"という使命感が先行して逆に頓珍漢な発想に至ることも。 また尊敬する人物(姉)が人物なため、自立心のある大人な人はほぼ無条件に好意的であり、それとは対照的なだらしない人には当たりがキツめ。 自分らしくあろうという生き方が初めてであり、また人に仕えることに慣れていないのでメイドとしてはまだまだ半人前。 次は何をすればいいんだろう、どうあるべきなんだろう、と自身の立ち振る舞いなどに自信がなく、実のところ内心あたふたしていることが多い。 ある程度の護身術などを習ってきたことや、少々特殊な家系であるため、戦うことに対する恐怖、忌避感は一般人と比べると鈍い。が、さすがに命を奪うということになると躊躇ってしまうような感性は持ち合わせている。現時点ではそのような状況に遭遇していないのが幸いだろうか。 姉に対しては劣等感と同時に憧憬・信頼・愛情など様々な感情を抱いているがやはり尊敬が第一にある。 一方で姉である薫乃からすれば、自分に憧れて幼いころから自身の後ろをついてくるひたすらに可愛い妹という認識。

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