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※狂気山脈にてロスト 勉強が出来るタイプのアホ ギャル語を使います 友人にして登山家:不知火 焔 勉強は出来ない天才 ！以降隙自語ーーーーーーーーーーー！ ｢まーちゃん超ぼっち臭醸してんじゃん、うける｣ ｢近づかないで、バカがうつるわ｣ ―第一印象はお互い最悪だった。 目付きが悪く、高飛車。 大学入学当時、他人と価値観の合わない私は 当然ながら友人と呼べるものを持てないでいた。 どこにでもよくある話。 きっと慣れない環境で独り、口寂しかったのだ。 だからたまたま講義で隣になった口調の軽い女に、売り文句に買い文句で丸め込まれ、 気がついたら荒い息を吐きながら山を登っていたというのもよくある話だ。そうだと言ってほしい。 道中軽口を叩かれ、反論しようにもこの口は息を吸って吐くので精一杯なようで、ただひたすらに君の背中を追いかけた。 そうしてたどり着いた頂上で地面にへたり込み下を向くだけだった私に君は声をかけた。 顔を上げ、眼前に広がった、いつもより少しだけ距離の近づいた蒼のなんと綺麗だったことか。今でも鮮明に覚えている。 きっとその時に取り憑かれでもしたのだろう。 私は何かと文句を付けながらも、幾度か君と山中を共にする事になる。 そんな時だ。君は前人未到の山脈に挑戦すると残したまま、二度と還らなかった。 始まった捜索はやけにあっさりと打ち切られ、その後も涙も出ないまま葬儀は終わっていた。 独りになった登山で、私は如何に君に頼っていたのかを思い知らされたよ。 上手くいかないことだらけだ。 君ならきっとこうする、こう動く。君の行動をなぞる中で次第にその口調を、行動を模するようになった。 第二次登山隊の結成が発表された時、これを逃せば、あの追いつけなかった背中が本当に手の届かないところまで行ってしまう気がした。 必ず君を見つけてみせる。 そして今度こそ私は君を越えるのだ。 ―登山前夜、自身のブログより

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