タグ： 小早川 dx3rd

アギトはどこにでもある幸せな家族に生まれた。父と母と妹がいて、自分がいる。特別なことは何もないけれど、それで十分だと思っていた。あの日が来るまでは。何者かに放たれた火によって、大門家は全焼。アギトを庇って父と母は死んだ。妹も焼死体で発見された。まだ幼かったアギトは、たった一晩のうちに全てを失ったのだ。アギトはその後、当時放火事件を担当していた刑事である「谷 修成」に身柄を引き渡される。彼もまた事件で妻と子をなくしており、天涯孤独の身だった。 （大門家を襲ったのはFHの一団であり、アギトを炎によって覚醒させ誘拐しようとした。しかし父母の必死の抵抗によりFHは退散を余儀なくされ、のちにやって来たレネゲイド関連事件独立捜査課の谷が身柄を預かることになる。自分と似た境遇ということと、いつ覚醒するかわからない因子を養護施設に送るわけにはいかなかったからだ） それから数年後。高校生になったアギトは、幸せで楽しそうなクラスメイト達を見るとどうしても劣等感に苛まれてしまい、声を荒げてしまう。そのため学校にうまく馴染めず、授業を抜け出すこともしばしば。そんなアギトにも気になる女の子がいた。名を「綾瀬 真花」。天真爛漫な性格のためか、アギトに対しても先入観なく話しかけてくれる。そんな彼女に少しずつ心を開いていた。

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