タグ： 夏の暑さに似合わない僕らは。 deEpy*

若手の体育教師。 からりとした活発な性格。能天気で何も考えてないように見えるが、根は真面目。確固たる芯も持っている。過去の経験から時折卑屈になることも。 誰に対しても分け隔てなく接する親しみやすい人物。若手なこともあり生徒との距離が近く、タメ口で会話している。年配の教師からは白い目で見られることもあるが、持ち前の明るさと人好きのする笑顔で見逃してもらっている。 物心ついたときからDVを受けており、服の下には未だ痣が残っている。 その恐怖心から幼少期はオドオドした態度で過ごしており、無視されたり除け者にされたりといじめを受けていた。中学に上がっても変わらず、目立たないように、傷つかないように過ごそうと心がけていた。しかし入学式初日、隣の席に自分より気の弱そうな挙動不審な男子生徒がおり、自分を見ているみたいで腹が立ちついそっけない態度をとってしまった。その様子を見ていた周りが便乗し、次第に男子生徒にキツいいじりをするようになる。注目が逸れたことで、天真はいじめられることなく周りに便乗することで平穏に過ごすことが出来た。 いじりは次第にエスカレートしていった。軽く肩がぶつかる程度から直接的な暴力に、非道に残酷に。最初は罪悪感を抱いてた天真も徐々にいじめに快楽を見出すようになってしまう。家では大人しく暴力を奮われている自分だって、人を殴ることができる！お前より強いんだって証明できるんだ！先導して暴力を奮えば、次第に天真の立場がグループ内で上になっていく。中心的存在になるまで大した時間はかからなかった。いじめにより脳から出されるホルモンは想像を絶するような快楽を生み出すのだと知ったのは、大分先のことだった。 いじめ相手は3年生になると同時に越していった。まず「面白味がなくなった」と考え、次第に「今度は自分がいじめられたらどうしよう」と怯えるようになる。だがそれは杞憂で、その1年間は何事もなく、本当に何も起きずに淡々と過ぎ去った。高校は遠くに住む親戚の家から通うことにし、両親からは物理的に距離を置いた。距離が出来てからは両親も天真への関心を失い、たまの再会でも何もせず過ごすようになる。 そうして天真は平穏な日々を手に入れた。 しかし、過去の事は変わらない。時間が経てば経つほど罪悪感に苛まれるようになり、自傷行為に走ることも嘔吐癖もあった。自分は何故あんなことをしたのだろう、なんで、どうして、謝らないと。そうは思うが謝ったってどうにもならないことはよく分かってる。ならばせめて、自分は償わなければいけない。自分の何を犠牲にしてでも、他者の為の行動をしなければならない。 そうして、罪滅ぼしの為に自分と同じように道を間違えてしまった生徒を止められるような教師になろうと決意した。何かあれば力づくで生徒を抑えられるようにと体育教師になることを志願。自分のようにいじめに関与したり、DVにあったり何か問題を抱えていたりする生徒たちを救えるようにと、毎日筋トレや心理学の勉強を繰り返していた。 教師と生徒は対等の存在であると考えており、親しみやすいように「いつも笑顔で生徒との距離が近い先生」の仮面を被っている。しかし自分のいじめや罪悪感に明け暮れた灰色の学校生活で体験出来なかった純粋な青春をほんの少しだが体験できてうれしく思っているのも事実。 モチーフはてんびん座。 好きな食べ物はカレイの煮つけ。趣味は勉強、筋トレ、ランニング。 「俺は大日南天真！お前らの担任だ。これから1年間よろしくな！」 「よーし、先生とドッジボールする奴はこっちのコート集合ー！」 「俺は教師だ。話を聞いて、それでお前がどうするか、どうしたいかを一緒に考えることだって俺がやるべきことだ。……先生だから、じゃなくて俺個人がやりたいことでもあるけどさ」 「……俺が悪かったんだ、許してくれなんて言えねえよ」 「ごめ、なさい、殴らないで……」 「何だ、また来たのか？……迷惑じゃないさ、ほら、こっち座れ！」 ♪少年は教室がきらいだったのだ/石風呂

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