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クトゥルフ PC作成ツール
朝倉 深鳥
ID:2975639
MD:9f7fe4fd8cb88bc7230ea2caf860ecf2
朝倉 深鳥
タグ:
絢木悠人
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
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(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
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初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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簡易表示
通常表示
<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
PC:朝倉 深鳥(アサクラ ミドリ) ○職業・経歴など ・高校三年生。 ・元美術部。 ・小さい頃に亡くなった父が画家で、それを真似るようにずっと絵を描いてきた。憧れ、尊敬する父のようには描けないけれど、自分なりの絵を描いてきた。しかし、三人姉弟で母子家庭が故に美大受験は一度きりと決めていて、一次試験は通ったものの、二次の実技で不合格となり、美大進学を諦め、滑り止めの短大へと進学する。 ・メインは絵画、水彩画が一番好き。油彩画は基礎は父に習い、その他さまざまな画材に手を出したが、透明水彩を主とした水彩画が一番しっくりくる。風景や人物、自分の目で捉えたものを描くことが多い。抽象画や空想画はちょっと苦手意識があり、自分の世界観というものが掴めず、父のような才能はないと思っている。柔らかな色彩は、淡い部分に光が射すような、光を放つような印象を与え、そっと添えられる濃い色彩がそれを際立たせる。 「君の美しさを捉える目は素晴らしいものだ。その上で、君の美しさを創り出せたなら、それが君の世界になるだろう。ただ柔らかいだけではなく、ただ優しいだけでもない、淡い深淵が覗く君の絵が、僕は好きだよ」というのは、三年間お世話になった美術教師の言。 ・学力:五教科としては上の下くらい。もっと本気でやれば伸びるのにとも言われるが、絵を描く時間や家のことをやる時間を取りたいため、あともう一歩の成績になりがち。本人としては今のバランスでいいかなと思っている。好きな教科は、美術、理科(生物)、家庭科。苦手な教科は、国語、理科(物理)、英語。物事の言語化がちょっと苦手。 ○外見・身体能力など ・身長192㎝、体重68㎏。やたらと縦に長く、廊下の人波の中で頭一つ飛び出て見える。待ち合わせの時は目印代わり。 ・運動は好きなわけではないが、手足が長いのでそこそこ器用にこなすことができる。本人に闘争心が欠けるので、(無論その気はなかったが)運動部に誘われてもずっと断っていた。友人の付き合いでスポーツをしたり、体を動かすくらいが好き。身長と手足の長さで有利に立つと、必ずと言っていいほど「(身長)分けろっ!!」と言われる。体育のチーム分けでは深鳥が入るか否かがそこそこ重要らしいが、本人のやる気はあくまでほどほど。 ・身なりに対してはあまり頓着しないが、姉と妹にやんややんや言われるので、清潔感はあるように気をつけている。中のよい友人である夕岐 シオンと日下 青が揃って整った外見をしているので、「一人だけ普通」とよく言われる。 ○性格・思考・行動原理など ・基本的にのほほんとした、穏やかな性格。大抵のことは受け入れる、受け止めるスタンスを取っており、人を拒絶したり、争ったりすることは苦手。他人に対して怒ったり、負の感情をぶつけることはできるだけ避けている。難しいことだとわかっているが、できるだけ心は穏やかに、楽しい気持ちで生きていきたい。 ・きれいなもの、美しいものが好きで、それを形に残すこと、描くことが好き。写真もいいが、自分の目で見て、自分の手で残すことに意味があると思っている。うまく描けず凹んでしまうこともあるけれど、やっぱり描くことが好き。そして、それは間違いなく父親の影響だと自覚している。 ・自分含めた三人姉弟を一人で育ててくれた母、強い意思を持ち自らを高める努力を惜しまない姉、素っ気ないようで誰よりも自分を心配してくれている妹、そんな家族が本当に大好きで、父亡き今、自分が家族を守りたいと思っている。絵の道と家族を天秤にかけ、たった一度だけ挑戦してみようと思った。不合格の通知をもらった時、思ったことは三つあった。『やはり、自分は父とは違うのだ』と、『これで、家族のための道を選べる』と、『それでも、どうしても……』、すべてを胸の内に留めて、「大丈夫、絵はどこでだって描けるから」と笑った。 ○人間関係 ・家族構成は、母親と、姉(深風)、妹(深月)。勝気な姉と少々我が儘な妹に挟まれつつ、二人からの要求をすべて「仕方ないなぁ」で済ませてしまう三人姉弟の真ん中。少々気の抜けたお人好し。 ・母親:朝倉 桜花(アサクラ オウカ) 45歳。料理人。それなりに名の知れたイタリアンレストランで働いている。夫が亡くなってから女手一つで三人の子供を育ててきた。経歴としては、調理コースのある高校へ進学、卒業後イタリアンレストランを転々としつつ修行をする。当時、ろくな仕事のなかった深一と出会い、『何か食わせないとこいつ死ぬな』と思い、自分の賄いを分けてあげたのがきっかけ。 さっぱりとした性格で、料理人として自分の技術を高めることに真摯。なんだかんだで面倒見がよい。深一の絵の才能については今一つわからなかったが、やたら顔のいい男がほんわか幸せそうに自分の作った料理を食べているのを眺めるのが好きだった。 深鳥が美大進学を諦めたことについては、「お前が決めたことなら、私は何も言わないよ」と静かに任せている。本当に、どうしようもなくやりたいことならば、決して諦めることなどできないと知っているから。やっぱりどうしても、と息子が足掻くなら一括で出せる蓄えは準備している。 ・姉:朝倉 深風(アサクラ ミカゼ) 25歳。社会人3年目。広告会社に勤めている。デザイナー兼営業。学生時代から幾度となくスカウトを受けてきた美貌と、膨大な知識量を武器に、次々と新たな仕事を成功させている。いまだにモデルとして声をかけられるが、すべて断っている。 自分の能力と容姿に確かな自信を持っており、それを武器にすること一切躊躇しない勝気な性格。努力を重ねた上で今の自分があるため、口だけで何もしない人間には厳しい。父とその絵に憧れを抱いていたが、自分には父や深鳥のような才能がないとわかっていたため、知識と技術を磨き、デザインの世界に入った。 深鳥が美大進学を諦めたことについては、「っざけんじゃないわよ、このバカ深鳥!!」と顔面を張り飛ばした。深鳥には父の血が、才能が確かに受け継がれているのに、諦めるなんて許さない。何度だって張り飛ばして、やっぱりどうしても、と言わせてみせると固く誓っている。 ・妹:朝倉 深月(アサクラ ミツキ) 14歳。中学2年生。帰宅部。人形のように美しく愛らしい容姿から、男女問わず人気があるが、一歩引いたところから眺められてばかりいるため友人は少ない。放課後は図書室で本を読んだり、友人の部活に顔を出したり、ふらふらとしている。 一見して表情の起伏が少ない、冷めた性格だが、家では少々我が儘で、深鳥に対してはだいぶ我が儘。確かな仕事の腕で自分達を育ててくれた母、目標に向かって絶え間なく努力し自ら成功を掴む姉、自分の記憶にはほとんどいないのに姉や兄に強い影響を与えた父、間違いなく自分のために夢を諦めた兄、バラバラなようでそれぞれの確固たるものを持っている家族に対して、何もない自分が好きではない。どんな道を進めばいいのか、密かに悩んでいる。 深鳥が美大進学を諦めたことについては、「……そういうの、独りよがりって言うんじゃない?」と突き放して、あとで一人泣いた。自分が何を言っても兄の背中を押すことなんてできないと、自分が一番よくわかっている。父ではなく、深鳥の絵が好きだから、やっぱりどうしても、とお願いだから言ってほしい。 ・父親:朝倉 深一(アサクラ シンイチ) 享年41歳(存命なら、51歳)。10年前に病で亡くなった。本業は画家。しかし、メインの油彩画が売れることは少なく、イラストレーターの仕事を請け負うことが多かった。深鳥が絵を描くことに傾倒するようになったのは、他でもない父の影響。 恐ろしく顔のよい男で、その独特の世界観と相まって、一部ではカルト的な人気があったらしい。しかし、普段は一本二本ネジが抜けたようなぼんやりした男で、若い頃はろくに仕事が取れず、食事を抜きながら、それでも絵を描いていた。 いつも穏やかで、その美貌で淡く笑うばかりだった父が、絵を描く時だけは別人のようだった。どこか遠くに行ってしまいそうな父を引き留めるために、鉛筆を、クレヨンを手に取った。「……じょうずだね、深鳥」、父のその一言が何よりも嬉しかった。今では深鳥自身描くことが好きだからこそ描いているが、父の存在は決して消えずにそこにある。 ・美術部の面々。女子部員が多い中にものんびりほんかわ溶け込んでおり、彼女達の恋バナや愚痴も根気よく聞いてあげていた。 ・夕岐 シオン(ゆき・シオン/紫苑) 友人。高校入学後、日下 青をきっかけに知り合う。「あお<青>に、みどり<深鳥>に、むらさき<紫苑>じゃん!」と、下の名前に色が入っているという共通点をきっかけに友人となる。初めて会った瞬間から、『その姿を描きたい』と思っていた。後にモデルの仕事をしていることを知り、以来「紫苑は美人だもんなぁ」が口癖になる。「紫苑と青の顔なら、何時間でも眺めてられるけどなぁ」と零したことがあり、二人をドン引かせたこともある。 どんな群衆の中でも決して埋もれることのないその姿をこの上なく美しいものと捉え、描きたいものの一つとしている。ただ、自分や青と遊んだり、馬鹿をしている時の彼の笑顔が一番美しいと思えることが、気恥ずかしくもとても嬉しい。どこか浮世離れして見えるほど美しい姿に、どこか父・深一を重ねている部分もあるが、無自覚である。 ・日下 青(クサカ アオ) 友人。高校入学後、名前をきっかけに仲良くなり、シオンを含めた三人は『部活もキャラも違うのに、何故か妙に仲のいい三人組』として次第に周囲からも認識されていく。『テンションの高くうるさい青の声のほうをみれば、人込みから飛び抜ける深鳥が見えて、シオンが歩けば人波が割れる』とは、クラスメイトの談。 それまで仲良くなったことのないタイプだったが、陸上部で棒高跳びをする姿を見た瞬間、『その姿を描きたい』と思う。「集中する横顔から、助走する姿、ぐっとポールに込めた力を開放するみたいに宙に跳ぶ姿――」と語り出し、二人をドン引かせたこともある。 いつだって元気で、全力で、溢れる生命力が見えるようなその姿をこの上なく美しいものと捉え、描きたいものの一つとしている。ただ、キャンバスの中に描き納めた瞬間、そのきらめきが半減してしまうようで、自分の技量に凹んだりもする。でも、堅苦しい理屈を抜きにして自分の絵を好きだと言ってくれる青をまた描きたいと思う。 ○その他 ・一人称:『俺』 二人称:『お前』『君』『あなた』 関係する人の呼び方:『シオン』『青』『母さん』『姉さん』『深月』『父さん』 ・3月31日生まれ、牡羊座、血液型はO型。学年で一番の年下なのに一番でかいと言われ続けて12年目。4月1日の人と同じ学年になったことはない。 ・電車通学。最寄駅から20分ほど乗って下車、駅から高校までは徒歩。風景を眺めながら登校するのが好き。毎日同じ道でも、毎日違った色が、表情が見られるから。 ・お弁当は半分手製。母が作り置いてくれたおかずと自分が作ったものを合わせている。大きめの弁当に、おむすびが三つ。水筒は時間に余裕がある時は用意している。ペットボトルを飲んでいると、「今日は寝坊したな?」とシオンや青に言われる。 ・鞄は指定のものがないため、リュックサック型。ふとした時にスケッチができるように両手は空けておきたいから。 ・放課後は、シオンや青と一緒でなければまっすぐ家に帰るか、スーパーに買い物に寄ることが多い。二人がいてもスーパーに寄る。『お一人様一つまで』とか一緒に買ってもらう。シオンや青と帰る時は、二人の行きたい場所についていく。カラオケやゲームセンターなど、騒々しいところはちょっと苦手。画材店に行く時は没頭しがちなので、一人で行くようにしている。 ・好きな食べ物:おむすび、甘い卵焼き、ホットケーキ 【おむすび】:初めて作ったのは小学校低学年の頃、学校で何かあったらしい深風が泣いて家に帰ってきた日。姉が泣く姿を初めて見て、どうしたらいいかわからず、「お腹が空いてるから駄目なのよ」という母の言葉を思い出した。歪でしょっぱすぎるおむすびを食べながら、姉はますます泣いてしまったけれど、「……おかわり」と言ってくれたことが嬉しかった。後に、母が忙しさのあまり家にほとんど不在だった時、当時幼かった深月がご飯を食べなくなって、具材を変えながら毎日作った。残されて固くなったおむすびをしょんぼり食べ続けて十日、今日も駄目かなと思いつつおむすびを作っていたら、一人暮らしをしていた姉が突然家に戻ってきた。「深月が食べないんなら、私が食べちゃうからね!」とおむすびを手に取った姉、面食らう深鳥、そして、「──だめぇー!!」と叫びながら部屋から出てくる妹。「……おにいちゃんのおむすび、おっきすぎるんだもん……!」という妹の言葉はおいて、久しぶりに姉弟揃って食べるおむすびは、我ながらおいしかった。 【甘い卵焼き】:仕事ではいつもイタリアンを作っている母・桜花が、お弁当の時だけは必ず作ってくれたもの。料理人としてではなく、母として作ってくれたそれは、姉弟三人全員の好物である。 【ホットケーキ】:絵を描くこと以外が壊滅的にできなかった父・深一が唯一「これは、桜花くんよりおいしくできるよ」と言って、子供達に作ってくれたもの。一枚目が焼き上がるまでに一時間以上かかったそれは、ふわふわで確かにとびきりおいしかった。父が亡くなる少し前、深鳥が描いた絵が賞をもらった時、深一が焼いたホットケーキに桜花がデコレーションしてくれたケーキが世界で一番おいしいと思った。 <参加シナリオ> 『餞‐はなむけ‐』/エンド1 ・いまだに思う、どうして、と。胸の奥底にある、一つの黒いシミのような思いはきっと、いや、決して永遠になくならない。それでも、それは引き摺るのではなく、忘れないということだから。決して忘れない。あの恐怖も、あの悲しみも、あの苦しみも、確かにあいつの思い出だから。そして、決して忘れない。あの声も、あの涙も、あの笑顔も、あいつの生きた証だから。だから、描くよ。必ず、ずっと、描くよ。それがあいつらとの約束だし、俺が一番やりたいことだから。 ・何度だって言いたい。あの日、声をかけてくれてありがとう。お前がいたから出会えた。お前達と出会えたから、今の俺がいる。今思えば、よくあんな理由をきっかけに、ここまで仲良くなったよなって思うんだ。でも、やっぱりそれもお前のお陰なんだ。お前が、俺とあいつを繋いでくれた。美術選択じゃないお前は知らないかもしれないけれど、色相環、『緑』と『紫』の間は『青』なんだ。だから、俺とあいつの間には、ずっとお前がいるんだよ、青。 ・本当に美しいなって、初めて会った日から何度だって思う。紙面を彩る姿も、隣を歩く姿も、画面の向こうの姿も、隣で笑う姿も、どれだって本当にきれいだ。そして、あの時、情けない俺の背を叩いて、あいつを救ったお前が世界で一番美しかった。誰がなんと言おうと、あの時のお前は世界一美しかったよ。そんなお前を描くことができる、それが俺の誇りだよ。だから、絶対に忘れない。あの約束は、ちゃんと果たすよ、シオン。 <とあるインタビュー記事より抜粋> 『今回の作品展のテーマは?』 「いつも通りですよ。自分がいいな、好きだな、美しいなって思ったものを描きました。それ以外ないですもん。美しいって思うから、『見せたいな』って思うから、描くんです」 『なるほど。前回は四季の移り変わりを描いてましたが、今回は海外の街並みが中心でしたね』 「ちょっと前に友人の仕事の付き添いで、結構いろいろなところに行ったんですよ。やっぱり国によって、地域によって空気から違うんですよね。それが、面白いなぁって。短大に通いながら、美大を目指してた頃から時間を見つけて国内のいろんなところは巡るようにはしてたんですけど、海外はやっぱりハードルが高くて。俺、英語苦手なんですよ。でも、今回は友人が仕事の合間に通訳代わりに同行してくれるって言うから、連れ回させてもらいました。次の仕事の時もついていこうかなって思います」 『ご友人については——』 「あ、今回はそれはなしで。あいつはあいつの仕事で行ってましたし、今回はあいつを描いたものは出してないので。んー、……まぁ、別件でいずれお披露目できる機会もあると思うので、よかったら楽しみに待っててもらえたら嬉しいです」 『わかりました。では今回の、いえ、今回もメインである【Hue GBP】シリーズのNo.6について、ぜひ』 「No.6は、その付き添いの中で行った、古い教会をモチーフにしました。海沿いに建ってて、朝から昼、そして、夕方って時間の移り変わりでがらっと雰囲気が変わるんですよ。一日中居ていろいろスケッチしたんですけど、全然足りませんでした。特に昼過ぎから陽の光がステンドグラスに射し込んで、本当に、本当に美しくて……。『見せたいな』って思ったんです。だから、描きました」 『その見せたいお相手は——』 「それはもちろん、秘密です。俺と、あいつらだけの、秘密ですから」 【Hue GBP】シリーズ 新進気鋭の画家、朝倉深鳥の一連の作品集。シリーズ名は、マンセル表色系の色相『Hue(ヒュー)』と、5色の基本色のうちの『緑(G)、青(B)、紫(P)』に由来する。シリーズ名の通り、『緑、青、紫』の3色によって構成された作品であり、現在No.1~No.6までが発表されている。本人が実際に見た風景を元にしているとのことだが、3色によって描かれたそれは独特の世界観を形作っており、彼の名を世間に知らしめる代表作となった。各作品のタイトルは『No.○○』のみだが、どの作品にも画面上のどこかに『Dear S&A』という言葉が添えられている。 あれほどに想いと約束を託されたなら、きっと深鳥はもう一度その道を目指すのだと思います。だって、やっぱり胸の奥底では、諦めきれない夢だったから。 短大に通いながら絵の勉強を続けて、学費に関しては母の桜花にいずれ必ず返すからと頭を下げたら、唐突にやって来た姉の深風におもいっきり引っ叩かれた。馬鹿だの阿呆だの散々罵られてから、通帳を投げつけて姉は来た時と同じ唐突な勢いで帰っていく。深鳥の名義で作られた通帳には、母と、姉と、今は亡き父が残してくれた、学費が入っていた。「……やっぱり、どうしても──」、そう言ってもう一度頭を下げた深鳥を、母は抱きしめてくれた。 自分の世界観がないことに悩んでいたけど、『美しいと思ったいろいろな風景を、いろいろなものを青に見せたい』、『世界で一番美しい、親友達の姿を描きたい』という自身の思いが定まったため、その迷いはゆっくりとだが吹っ切れていく。それが自分の絵だと、かけがえのない二人の親友に胸を張れるように、いつまでも描いていく。『緑』、『青』、『紫』は特別な色だから、その3色を使った作品を描いていて、それがいずれ彼の代表的なシリーズになる。 親愛なるシオンと青に捧げる。 俺達はずっと友達だ。 『朝』と『夕』の間は『日』の『下』の昼なんだ。
※
歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました
(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
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エラーメッセージ
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