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地獄監獄は、空蝉か？ HO2「貴方は、人を殺したくて仕方ない」 元メイド。罪状は殺人罪、死体損壊罪、など。具体的には、主人夫妻を殺し、シチューにして世話をしていた主人の娘に食べさせようとした。主人の娘の要望で、男だがメイドとして働いていた。 娘の通報によって捕まったにも関わらず、未だに娘に異常に執着しており、メイド服を着ている。(本人曰く、「お嬢様はこの格好の僕が好きだった。だからこのままでいる。」とのこと。認知が歪んでおり、娘は自分のことが好きで、自分を更生させるために通報したと思っている。) 以下、秘匿含む。 ------------- ○善悪の一線 「食べ物を粗末にする」 ○生い立ち 元々は下町の肉屋の息子で、幼い頃から父親から「命を食べること」について厳しく教えられて育った。食事を食べ切れずに残すと殴る蹴るの暴行を加えられたり、屠殺用ナイフで脅されたりした。顔の傷はその時にできたもの。そのため、食材を無駄にすることに対する嫌悪感が異常に強い。母親は物心ついた頃には既におらず、父親に聞いても教えてもらえなかった。貧しかったため、学校にはほぼ行かず、実家の仕事を手伝っていた。 11歳の時、父親が再婚したのだが、その再婚相手が食べ物を粗末にするタイプの人で、父親もその再婚相手に同調するようになり、今まで教えられてきたことを裏切るような態度をとるようになった。最初こそ自傷行為を行なって我慢していたが、次第に我慢ならなくなり、殺人衝動が抑えられなくなった。 13歳の夏、初めての殺人を決行。実父と再婚相手を手にかけた。年齢に見合わない周到な犯行だったため、再婚相手の元夫が犯人として浮上し、冤罪で逮捕される形で事件は幕を閉じることとなった。 身寄りがなくなった彼は肉屋を廃業し、家政夫として働き始めた。数年はいろいろな場所を転々としていた(その間も数十人我慢ができずに殺していたが、若さ故に疑われず、運良くバレなかった)が、4年前(18歳の時)、羽振りの良い金持ちの主人が娘の世話係を探しているという話を聞き、雇われるようになった。 娘は身内以外の男性に身構えてしまう癖があり(主人は名前と経歴だけ見て女性だと思って採用した)、見た目だけでもメイドの格好をしてほしいと言われたため、男性だがメイドの格好で働くようになった。(学はなかったが、娘と話を合わせるために頑張って勉強した。なお、雇われている間も食べ物を粗末にする人たちをバレないように殺していた。) 世話をしていた娘のことは大事に思っていたが、主人夫妻の態度は気に食わなかった。主人夫妻はしばしばいがみ合いをしており、食事の団欒を楽しまず、娘に見向きもせず流し込むように食べることしかしなかったためだ。娘が寂しそうにしているのが心底悲しかった。この両親に愛されていない娘に自分の子供時代を重ねて、彼女のことは幸せにしてあげたいと思っていた。 食材を粗末にしていたわけではなかったので、悪人ではないと信じ、夫妻の態度にも耐えていたが、2年前(20歳の時)、いつもように夫婦喧嘩を始めた際に、自分の用意した料理をひっくり返されてしまう。完全に堪忍袋の緒が切れた彼は、夫妻を殺害。更に、その肉が勿体無いと感じ、慣れた手つきで丁寧に切り分けて煮込み、シチューを作って、後程帰ってきた娘に食べさせた。(彼なりの愛情表現) その後間も無く事実を知って半狂乱となった娘の通報により逮捕、常軌を逸した犯行や、過去の殺人歴が判明し、即座に終身刑が言い渡され、今に至る。

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