タグ： 楓のおもちゃ箱

トレーニングジムでトレーナーを努める青年。 トレーナーとして己と皆の身体を鍛える傍ら、山を登ることを趣味………というより半分くらい生き甲斐としている。 なんでも、高校時代に友人と（何となくで）標高約600mの山を登った際、頂上から見える景色の良さに心を打たれたとか。 この時は体力がそこそこだったために辛い経験をしたらしく、この時から体力作りを欠かさないようになる。その入れ込みっぷりは当時の彼を知る人から「ヤバい」と言わしめるほど。事実、彼の身体は細く見えはするが程良く引き締まっており、瞬発力、跳躍力はアスリートも顔負け。 登山と景色に目覚めて以降は、見える風景を形として残すために写真を撮るようになる。こちらも趣味の範囲だが、続ける内に円熟の域に達し、コンクールで賞を受賞するまでに成長した。 ちなみに、日本にある主だった山は高校卒業から現在に至る4年間でだいたい登りきってしまい、今は世界進出を目指しているらしい。 『仕方ないだろう？そこに山と景色があるのだから！』とは、彼の言である。 アルコール耐性：13 女子力：5 歌唱力：10 ゲーム力：8 ----- 南極に現れた標高10,000m超の巨大山脈。 ───山があるなら登る以外に選択肢はない。 自身を突き動かす原初の欲望に従った挑戦は、文字通りの決死行。自分もまた死地に二～三度程突き落とされかけた。 だが様々な思いを胸にし、紆余曲折を経て得られた物は、景色だけではなくて。 …… ……… 「あれぶっきー、その写真は？」 昼休憩中、仕事の同僚が僕のスマートフォンの待ち受けを見て話しかけてきた。 無理もない。今までは景色の待ち受けだったのが、大きく傾向の異なるものとなったのだから。 「気になるか？───僕の大事な友であり、仲間であり、家族だ！！」 画面に映るのは、白銀に染められし山嶺を背後に笑顔でポーズを決める第二登山隊6人の姿。

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