タグ： ネームレスカルト

鳥鼠　きらら 両親とは仲睦まじく暮らしており、祖父母と共に2世帯で暮らしている。 住んでいる家は木造住宅で、個別の部屋も与えられている。 家族構成は母方の祖父、祖母そして父、母、私の5人家族だ。 特に何不自由なく暮らしているけれど、私には友達と呼べる友達がいない。 それは私の趣味が関係しているんだと思う。 だって、オカルトグッズで部屋が埋め尽くされてるから。 両親も呆れてモノが言えないみたいな顔で私のことを見てくるし、通販で買ったものを昔は危ないからって捨てられていたけど、 今じゃ部屋の前においてくれるようになった。粘り勝ちってこと！ 私はただ実際にあの現象が起きるのかどうか知りたいだけなのに、なんで皆変な目で見てくるんだろう。 ポルタ―ガイストや金縛り、動画や録音に残る謎の物体や声、不思議に思わない方が不思議じゃない！？ そうやって没頭しているうちに話しかけてきた子にはＵＦＯは実際にいるのか、幽霊はどこから幽霊と認識されるのかとか、問いただしてたら いつのまにか一人になってた。さすがに中学を卒業すると共に、一人で没頭しすぎるのはやばいなと思ってねずちゃんを飼い始めた。 本当は猫が欲しかったんだけど、部屋のグッズを荒らされるのが怖くて、ゲージで飼えるねずちゃんにしたの。 丁度私も鼠年だから愛着ばっかわいちゃって、今じゃ手の平に乗ってくれるまでなついてくれた！ それでも、高校デビューできるか不安で、部活動紹介で見たオカルト部に入ることにしたんだ。 オカルト部の皆なら私の趣味も理解してくれるはず！だってオカルト部って名乗っているんだもの！ でも、他人と会話したことないから、上手く話せるか不安だな……ねずちゃんと一緒だったら心強いのに… ねずちゃんと一緒に挨拶しに行けば少しは緊張もやわらぐし、話題にも困らないかもしれない！ そう思い立って家からねずちゃんと一緒に登校し、不安を和らげながら歩く―――――― 僕は鼠頭　黄羅（ねず　きら）って名乗ることにした。 過去のまま生きるとこの世界の私とかち合ってしまうから。仕方ないよね、そう仕方ない。 性別さえも偽ってしまえばいつだって誰とだって会話できるでしょ

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