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小学四年生の華扇家の長男。しっかり者で礼儀正しい真面目くんだが、それ故周りにもしっかりして欲しいと他人に少々度を超えた世話をする。加減が出来ない上に感情表現も苦手な為、相手からしたらただのお節介にしかならなくて人間関係が上手くいかない。それでもただ、本当にコントロールができないだけで、心の奥底は人に対する優しさでいっぱいのツンデレさん。大好きな食べもの(?)は(三依の作った)味噌汁。熱すぎずそれでもちゃんと温かい温度の味噌汁を飲むのが好き。いつも気を張っているので、静かに味噌汁を飲む時間が一番ゆっくりできて、体が温まってほっとするから。最近の趣味が料理なのだが、その理由は自分も三依と同じような美味しいものを作りたいと思ったから。ただ三依の不器用さが地味に受け継がれているせいでだいぶ苦戦をしている。三依の手は竹刀の握りすぎでマメだらけだが、幸太の手は包丁の扱いや油はね等で切り傷火傷跡だらけ。上手く作れる日はまだまだ長そうである。 そんな幸太は母親である三依がとても大好きで大切で過保護対象その一の超絶マザコンである。というのも、三依とその夫である｢慶三郎｣が仲が悪く三依が慶三郎を心の底から嫌っているのを知っているため、彼から三依を守ろうとしているのが大きな理由である。後は三依が(幸太が跡継ぎ=自分が一人っ子で自分が幼かった頃の経験から)幸太に優しく一生懸命に愛情を注いであげていたり、日々の優しい雰囲気と悲しい過去等を知っていたりしてたのが理由だったり。また、幸太は容姿が慶三郎に似ている為、慶三郎からは物凄く気に入れられている。が、しかし幸太は三依と似れなかったという事と嫌いな慶三郎の顔で三依に嫌な思いをさせてしまうという理由でとても嫌がっている。そして純粋に慶三郎が気持ち悪いから。 幸太が過保護になったのも、三依がどんな人に対しても優しい人であったり、世間一般的な生活や常識を知らなかったりと心配な面や危なっかしい面があるからだ。疲れているのも傷ついて辛いのにも気づかないで、ひたすらに自分の使命に向かって動こうとしたり誰かを一途に想っているのを見れば、心配になって過保護にもなるのも無理ないのかもしれない。そして何より、三依は人に頼らない上にどちらかと言えば頼られる存在にいる為、三依が頼れるのは自分しかいないのだと思ってる部分も多い。 他人に対してのお節介も三依を過保護する延長線のようなもの。最初こそ三依に｢人助けをしたよ｣というような褒められる為認めて貰う為の自慢話にするためにやっていた。だがそうして周りに気を配っているうちにどんどん気になるところを見つけ出してしまい、今に至る。基本は満遍なく面倒をみるが、贔屓をすることもある。人の面倒見たり優しくしたりするのは大体は他人の為だが、最初の方でも話した通りただのお節介になってるので実際のところ自分のエゴでやってるだけになっている。そこに気づけないのは、やはりまだ幼いからなのだろう。 また幸太には四つ下の妹の｢菜々子｣がいるが、菜々子とは仲が悪い訳では無いがあまり話さない。理由が菜々子が慶三郎のことを嫌だと思ってなくて、信じられないと思ってたり、容姿が三依と似てるため嫉妬で喧嘩するから。でもやっぱりお兄ちゃんだしお節介焼きさん(だし三依に見た目が似てるから)なので、妹にも多少過保護になっている。妹の前で強がって前に立ち引っ張ろうとしているが、妹は気まぐれのため大体無視され傷ついてる。 幸太は将来華扇家の跡継ぎなので、三依と同様幼い頃から剣道を習ったり作法等の躾をされている。もちろん、普通なら厳しいので辛いと思うはずなのだが幸太はあまりそうは思っていない。なぜなら幸太自信がしっかりとその責任を持ち、三依の為にも自ら跡継ぎをしたいと思っているから。女子なのに一人っ子だからという理由で全てを無理やり三依に背負わせたのとは違い、幸太には菜々子もいる(菜々子がいるのも、三依が幸太に自分と同じ運命を背負わせたくないのが理由だったりする)ので緩和はされているのもあるだろう。だが、やはり三依が他人に劣等感を抱いたり自分だけで背負わされてる無理やりやらされていると感じているのと、幸太の三依の為(三依の負担を減らすこと、慶三郎を突き放すこと)という自分がやるんだという動機や意志があるのでは精神的な面で大きな違いがある。その為、三依よりも少々自尊心があったり能力が高く身についたりしている。そして後にそれが、跡継ぎとして強く認められる点にもなる。

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